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2004 年度 実績報告書

新疆地域における清朝の支配秩序形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03J00281
研究機関筑波大学

研究代表者

小沼 孝博  筑波大学, 大学院・歴史・人類学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード清朝 / モンゴル / ホブド / 満文 / ジャハチン
研究概要

本年度の研究計画に沿い、18〜19世紀における清朝の新霊支配の実体解明を目指し、主に満洲語・チャガタイ=トルコ語の文書史料(档案)を用いて研究を進めた。特に、18世紀中葉の清朝によるジューン=ガル王国征服期に、ジュンガリア・(新疆北部)からホブド(モンゴル西部)に移住したジャハチン=オトクに対する清朝支配の進展について論じ、モンゴル諸部支配の特徴を検討した。この研究によって、清朝がジャハチンとの間に内陸アジア的な属人的主従関係を設定し、それに立脚した支配を実施していたことを確認した。さらに、清朝が支配強化を試みたの際に、かかる主従関係の基本的枠組みを強く意識し保持しながらも、一方で支配者としての意向を主張する手段・名分として利用し、ジャハチンの内部統治に介入していったことを明らかにした。また、日本国内で新たに発見された、清代乾隆期のホブド〜ジュンガリア地域を彩色で描いた地図についても調査・研究をおこなった。研究成果は来年度発表予定である。
夏季には、中国北京市の中国第一歴史档案館において、「軍機処満文録副奏摺」・「軍機処満文上諭档」中に収録された満洲文・モンゴル文・チャガタイ=トルコ文史料の調査・収集をおこなった。この調査において発見した、ハーキム=ベク(オアシス都市の行政長官)が作成したチャガタイ=トルコ文の行政文書は、世界で初めて存在が確認されたものであり、解読・分析をおこなって国際学会において報告した。また、新疆ウイグル自治区カシュガル市のカシュガル師範学院図書館において清代に作成された新疆地図の調査をおこない、18世紀中央アジアのオアシス都市の構造について研究を進めた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2003

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 清代乾隆朝におけるジャハチンの動向-清朝によるモンゴル諸部支配の一側面2003

    • 著者名/発表者名
      小沼 孝博
    • 雑誌名

      史境 第48号

      ページ: 79-97

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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