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2004 年度 実績報告書

新規がん抑制遺伝子産物MYO18Bのがん悪性化における機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 03J01450
研究機関国立がんセンター(研究所)

研究代表者

安島 理恵子  国立がんセンター(研究所), 生物学部, 特別研究員(PD)

キーワードがん抑制遺伝子 / ミオシン / アクチン / 筋肉 / 心臓
研究概要

新規ミオシンファミリータンパク質をコードするMYO18B遺伝子は、ヒト肺がん細胞で高頻度に失活しており、新規がん抑制遺伝子である可能性が示唆されている。また、MYO18B遺伝子産物はアクチン結合し、細胞骨格形成や細胞運動に関与することが予想される。
MYO18B遺伝子産物の細胞内における機能を解析する為、MYO18Bタンパク質に対するポリクローナル抗体を作成した。抗原として、他のミオシンファミリー蛋白質と相同性の低い領域3ヶ所をGST融合タンパクとして精製し、用いた。これらの抗体を用い、内在性MYO18Bの細胞内局在の解析を行ったところ、MYO18Bは筋分化したC2C12細胞においてアクチン鎖上に局在することがわかった。
次にMYO18Bの個体における機能を解析する為、ジーンターゲティング法を用い、MYO18B遺伝子のプロモーターの下流にβ-gal遺伝子を挿入し、遺伝子欠損マウスを作成した。ヘテロマウスを用いたLacZ染色によりMYO18Bの発現部位の解析を行ったところ、成体の組織では、骨格筋、心筋及び平滑筋に強い発現が認められた。胎児では、心臓及び体節の一部に強い発現が認められた。
ヘテロマウス同士の掛け合わせによる仔の遺伝子型解析により、MYO18B遺伝子を両アレル欠損したノックアウトマウスは、胎生致死になることがわかった。ヘテロマウス同士の掛け合わせにより得られる胎児の解析により、MYO18Bノックアウトマウスは、受精後9日目から12日目の間に致死になることがわかった。現在、致死の原因について解析を行っている。
今後、ノックアウトマウスの胎児より樹立した細胞を用い、MYO18B欠損による細胞骨格形成、細胞運動への影響の解析を計画している。更に、ヘテロマウスを用い、がんの発生及び悪性化におけるMYO18B遺伝子欠損の影響について解析を行う予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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