研究概要 |
英国のプリマス海洋研究所およびプリマス大学に行き、以下の3つの仕事をした。 1.以下のレビュー論文をJournal of Environmental Rradioactivityに投稿した。 K. Aranami, S. J. Rowland and J. W. Readman, Discriminating biogenic and anthropogenic chlorinated organic compounds using multi-isotope analyses of individual compounds : a review. 2.英国のターマー川河口において採取した淡水と海水を用いて、トリクロサンの光分解実験を行った。試料の違いによって、トリクロサンの光分解速度(ダイオキシンの生成速度)とダイオキシンの分解速度が異なった。今後、GC/C/IRMSを用いて、トリクロサンとダイオキシンの安定炭素同位体比を測定する予定。執筆予定の論文は、以下の通り。 K. Aranami, J. W. Readman and S. J. Rowland:2,8-dichlorodibenzo-p-dioxin production and stable carbon isotopic fractionation associated with photodegradation of triclosan in the aquatic environment. 3.英国沿岸において底質試料を採取し、化学分析を行った。塩素系有機汚染物質は検出されなかったが、フタル酸エステル等の可塑剤が検出された。今後、自然起源と人為起源を識別するために、GC/C/IRMSとPCGC-AMSを用いて、安定および放射性炭素同位体比を測定する予定。
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