4月〜11月まで、インドのマディヤ・プラデーシュ州識字教育センターと共同で、識字・学習・コミュニティ開発のための共同調査プロジェクトを立ち上げ、コミュニティ開発における識字教育プログラムやその他職業訓練などの学校外教育プログラムとその中で行われる学習が、コミュニティ開発の中でどのような役割を果たしているかについての調査を行った。その中では特に、マディヤ・プラデーシュ州識字教育センターの職員とコミュニティ識字学習センターの先生、学習者との文書を介したコミュニケーション、また、文書を介さないコミュニケーションに注目し、観察・記録を行った。 この調査プロジェクトによって明らかになったのは、識字教育プログラムや職業訓練を含む学校外教育プログラムなどの「教育」という部門内での支援は、コミュニティ開発とほとんど関わることなしに行われており、そうしたプログラムでの学習は、コミュニティ開発においてほとんど役割を果たしていないということだった。このことから、依然としてコミュニティ識字学習センターに注目するものの、調査の視野を「教育」部門から「コミュニティ開発」部門まで広げることにした。この調査の広がりに関しては、"Community Development through Lifelong Learning Centre"というConcept Paperにまとめ、マディア・プラデーシュ州識字教育センター、ユネスコ・アジア文化センター(東京)などに提出した。 12月、1月は、マディア・プラデーシュ州でコミュニティ開発を行っている別のNGOを訪問し、来年度の共同調査プロジェクトについての打診をした。
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