昨春から初夏にかけて、それまでの本研究成果を、論文3本にまとめて投稿した。 7月半ばから8月後半にかけて、インドネシア・ジャカルタ近郊とタイ・バンコクにおいて、現地調査を実施した。具体的には、ジャカルタ郊外のボゴール市において、地形・土地利用・土地所有・都市緑被に関する基礎図面・統計情報を収集するとともに、現場の土地所有者・営農者・行政担当官に対するヒアリング調査を実施した。その後タイ・バンコクに空路移動し、当地の水郷集落にて景観調査を行った。また、チュラロンコン大学の研究者等と研究討議・現地踏査を実施した。8月半ばには、現地のアジア工科大学と本学との合同セミナー、「IPOS」に参加し、大都市近郊の農業的土地利用の持続性に関して幅広い議論をかわした。 初秋には春先に投稿していた論文が、景観計画分野で最高峰の国際学術誌に無事掲載された。また、9月半ばに札幌において行われた都市計画国際シンポジウムに参加し、春に投稿して受理された査読論文を口頭発表した。 11月末、ベトナム・ハノイに降り立った。現地では東南アジア水環境国際シンポジウムに参加して、初夏に投稿していた査読論文を発表した。また現地景観踏査を行い、同時に地形図・地質図といった基礎資料を、現地当局と交渉のうえ収集した。 12月上旬にハノイからバンコクへ空路直接移動、本研究の中心的課題である地区スケールでの地形改変・緑地調査を集中的に実施した。調査はアジア工科大学・チュラロンコン大学・フィリピン大学と協同した。本調査により、街区レベルでの地形改変・土地利用動態が明らかにされた。 年明け以降はデータ整理・解析に時間を費やしている。
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