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1992 年度 実績報告書

デカン洪水玄武岩の地学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04041030
研究機関東京大学

研究代表者

藤井 敏嗣  東京大学, 地震研究所, 教授 (00092320)

研究分担者 YEDEKAR D B  インド地質調査所, デカン研究部, 主任研究官
DESHMUKH S S  インド地質調査所, デカン研究部, 部長
山下 茂  東京大学, 地震研究所, 学振特別研究員PD
海野 進  静岡大学, 理学部, 講師 (30192511)
安田 敦  東京大学, 地震研究所, 助手 (70222354)
金子 隆之  東京大学, 地震研究所, 助手 (90221887)
荒牧 重雄  北海道大学, 理学部, 教授 (60012895)
浜野 洋三  東京大学, 理学部, 教授 (90011709)
兼岡 一郎  東京大学, 地震研究所, 教授 (30011745)
キーワード洪水玄武岩 / デカン玄武岩 / 噴火機構 / 岩脈
研究概要

本年度の現地調査は1993年1月2日から1月31日にかけて行った。現地調査の前に衛星写真を購入、解析し、玄武岩類の分布および岩脈の同定を行った。現地では軍事上の問題から地形図の入手が困難な事情があるが、今回の衛星写真による作業は現地での場所特定に非常に有効であった。また、渡航前に現地研究者から調査予定地域の連続岩体と考えられている岩体の試料を入手し、蛍光X線分析を行った。この結果、かなりの試料に関して変質による元素移動の証拠が明かになり、あくまでも我々が現地で分析用の試料を吟味することが重要であることも判明した。このような事前準備の後、現地調査を約1ヶ月間おこなった。調査範囲はマハラシュトラ州の洪水玄武岩の分布域をほぼ横断し、洪水玄武岩の末端部から噴出中心と考えられている西ガーツ山脈までの約1000Kmを踏破した。この調査で、これまで噴出中心から数百Km離れた地点と考えられていたブルダナ地域で噴出口近傍の堆積物と考えられる火山弾等の溶結物が発見された。この発見はデカン洪水玄武岩の噴出様式、流下機講に関してのこれまでの理解と異なるものであり、帰国後進行中の化学分析と総合すれば新しい知見をもたらすものである。また、インドから現地研究者2名を約1ヵ月間招へいし、今回の調査で採取した試料の一部を共同で分析した。この結果、アホール地域で採取した玄武岩溶岩がガラス質であり、噴出時に空中にいったん飛散し、急冷したものが堆積、溶結したものであることが判明した。このような噴火機構はこれまでデカンでは確認されておらず、今後デカン洪水玄武岩の噴出機構を考える上で重要な新知見である。次年度には、東西方向に分布する岩脈群を集中的に調査し、デカン洪水玄武岩の噴出機構の解明に焦点を絞る予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] KANEOKA,I.and Deshmukh,S.S.: "^<40>Ar-^<39>Ar ages of Deccan basalt dykes" E.P.S.L.(1993)

  • [文献書誌] 藤井 敏嗣: "巨大斑晶玄武岩の成因とその意義" 火山. (1993)

  • [文献書誌] YASUDA,A.and FUJII,T.: "A genesis of continental flood basalts" E.P.S.L.(1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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