研究分担者 |
GAKINYA N. ケニヤッタ国立病院, 歯科医長
STEVENS D. テンウイック病院, 病院長
GUTHUA S.W. ナイロビ大学, 歯学部, 教授
KAIMENYI J.T ナイロビ大学, 歯学部, 教授
大橋 克巳 東京大学, 医学部・分院, 教務職員
坂下 玲子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40221999)
黒江 和斗 鹿児島大学, 歯学部, 講師 (00153396)
桑原 未代子 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (40070940)
伊藤 学而 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60005064)
井上 昌一 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30028740)
井上 直彦 (30014038)
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研究概要 |
本年度の調査は,平成6年1月1日から2月24日まで行った。期間の短縮は,ケニア共和国(ケニア)政府からの調査許可通知が遅延したためで,ケニア国内の調査予定8地区を3地区に減らしたが,グレードブリテンおよび北アイルランド連合王国(英国)では計画通りに行うことができた。 ケニアにおける調査は,リフトヴァレ-沿いに西北部のロドワール地区,中央西部のケリチョ-地区,および首都ナイロビ市内のキベラ地区を選択し,各地区とも1週間単位で行った。調査方法は,本研究申請時の通り,咬合および歯科疾患に関する口腔診査,体位および頭部の形態計測,歯列の印象採得,ゼリー咀嚼時の咬筋筋電図の記録,口腔および顔面の写真撮影,食行動に関する面接調査を行った。対象者の選択は5群,乳児(18ヵ月以下),幼児(2〜5歳),小児(6〜11歳),若年(14〜20歳),成人(20歳以上)とし,1地区400名を目標とした。その結果,ロドワール地区男子210名,女子231名,ケリチョ-地区男子206名,女子216名,キベラ地区男子208名,女子207名で,総数1278名から資料を得ることができた。 英国における調査は,現代ケニア人の対照となる古人骨を自然史博物館所蔵の,東部アフリカ,およびケニア出土の80体について行った。調査方法は,咬合および歯科疾患の調査,歯,歯列,および顎骨の形態計測が中心で,このうち26体については顎顔面の計測を行うため頭部X線規格写真の撮影を行った。これらに加えて,従来より有している米国スミソニアン博物館所蔵のアフリカ同地区出土古人骨36体からの観察結果を資料として用いることで,対照総数は,116体での検討が可能となった。 本年度の調査開始時期が遅れたため資料は現在,解析中で調査結果に関する詳細報告や投稿,などはすべて最終年度に行う予定である。
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