研究課題/領域番号 |
04041050
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
末原 達郎 富山大学, 人文学部, 助教授 (00179102)
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研究分担者 |
M Mlanbiti ソコイネ農科大学, 農学部, 教授
杉村 和彦 福井県立大学, 経済学部, 講師 (40211982)
池上 甲一 京都大学, 農学部, 講師 (90176082)
祖田 修 京都大学, 農学部, 教授 (40081111)
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キーワード | 食糧生産 / タンザニア / 自給用作物 / サバンナ / 山地林 / アフリカ / 市場経済 / 森林保護 |
研究概要 |
アフリカの食糧生産は、いかなる自然環境のもとで、いかなる社会経済的構造をもって行なわれているかという問題を、赤道アフリカの国々の中から、本年はタンザニアを対象国として調査を行なってきた。派遣研究者の4名は、それぞれ、タンザニアのイリンガ地域、モロゴロ地域、モシ地域に分散し、1ヵ月から2ヵ月あまり、個別の調査地域、調査村を設定してフィールド調査を行なった。本年は初年度にあたり、調査地域をイクステンシブにまわるとともに、特定の調査村を調査目的に沿った形で選択する作業を行なった。また、タンザニアがかかえている、国全体としての食糧生産上の問題点を明らかにすることも課題の一つであった。本年度の調査からは以下のことが明らかになった。 1.タンザニアにおける食糧生産の問題は、サバンナ農業の問題点としてとらえるだけでなく、山地林農業の問題としてもとらえる必要があること。すなわち、タンザニアでは国土の大部分がサバンナ地域であるが、食糧生産の主要地域は山地林地域となっており、サバンナ農業の課題は水の確保にあるが、山地林農業の課題は別の複合的問題にあること。 2.食糧生産は、収獲された農作物をどの程度またいかに市場に販売するか、国内供給用の商品作物としてはなにを選択するか、こうした商品作物と自給用作物とをどのように組合せるか、地域社会内部における食糧の確保と分配をどのように行なうかなど、市場経済と食糧の確保との関係が重要な問題であること。 3.山地林農業では、森林保護と焼畑の拡大のバランスが問題であること。
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