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1992 年度 実績報告書

島嶼部東南アジアのフロンティア世界に関する動態的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04041060
研究機関京都大学

研究代表者

加藤 剛  京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (60127066)

研究分担者 SHAHARIL Tal  マラヤ大学, 東南アジア研究学部, 学部長
I Made Sandy  インドネシア大学, 数理学部, 教授
池上 重弘  北海道大学, 文学部, 助手 (50240627)
松下 敬一郎  龍谷大学, 社会学部, 助教授 (50135620)
阿部 健一  京都大学, 東南アジア研究センター, 助手 (80222644)
田中 耕司  京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (10026619)
山田 勇  京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (80093334)
五十嵐 忠孝  京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (30107510)
坪内 良博  京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (00027583)
キーワード島嶼部東南アジア / フロンティア世界 / 人口移動 / 開拓空間 / 村落形成史 / 都鄙関係 / インドネシア / マレーシア
研究概要

3年計画の初年度にあたる今回の調査では、西カリマンタンにおいて共同調査を、インドネシア他地域ならびにマレーシアにおいて個別調査を遂行した。共同調査では、カプアス川中流域まで陸路で到達し、その後は水路で上流まで上がり、帰路も河口のポンティアナックまで船で下った。聞き取り、生態環境観察を中心とする共同調査の大きな収穫の一つは、島嶼部東南アジアのフロンティア世界のにおける河川を媒介とする人口移動、都鄙関係を考える場合、時間的、空間的社会の拡大が不可欠であるとの認識である。とくに、19世紀になってからの中継港シンガポールと中国人移民の重要性の増大は、西カリマンタンの内陸部までが、東南アジア海域世界に深くくみ込まれたいたことを強く印象づけるものであった。小人口世界における人口移動や開拓空間の拡大が、歴史的には自給自足的経済の必要からというよりは、世界システムにおける商品の発見、開発と密接に関係していることを確認できたのも、共同調査の大きな収穫である。
個別調査は、インドネシアの東カリマンタン、バリ、スマトラ(3地点)、スラウェシ、マレーシアのクランタン、ケダー、ジョホール、ヌグリ・スンビラン、サラワクで行われた。フロンティア世界における人口移動と村落形成史のダイナミズムについて、それぞれの研究者がこの数年継続的に関わっている村落において調査を行った。生態的、文化的、歴史的背景を異にする島嶼部11地点での個別調査は、島嶼部東南アジアの多様な地域増の把握に寄与するところ大である
共同調査が河川という線を機軸として行われたのに対し、個別調査は、村落という複数点を機軸に島嶼部東南アジア・フロンティア世界のダイナミズムに迫ろうとしたものである。二つのアプローチはきわめて補完的であることが今年度の景観で実証されており、来年度以降も、当初計画通り、二つのアプローチを同時併用していくく予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 加藤 剛: "民族誌と地域研究" 地域研究の手法 (弘文堂). (1993)

  • [文献書誌] 坪内 良博: "農村の変化と無変化" 地域研究と「発展」の論理 (弘文堂). (1993)

  • [文献書誌] 五十嵐 忠孝: "小人口集団のいとなみ" 地域研究のフロンティア (弘文堂). (1993)

  • [文献書誌] 山田 勇: "熱帯多雨林の呼び声" 地域研究のフロンティア (弘文堂). (1993)

  • [文献書誌] 田中 耕司: "東南アジア海域世界と農業フロンティアの拡大-インドネシア南スラウェシ州事例から-" 東南アジア研究. 30. 426-442 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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