研究課題/領域番号 |
04041062
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
市川 光雄 京都大学, アフリカ地域研究センター, 助教授 (50115789)
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研究分担者 |
山極 寿一 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (60166600)
中条 廣義 中部大学, 国際関係学部, 助教授 (80207315)
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キーワード | 熱帯多雨林 / アフリカ / 民族植物学 / 狩猟採集 / 焼畑農耕 / スワンプ漁撈 / 植生遷移 / 伝統的森林利用 |
研究概要 |
コンゴ、リクアラ州モタバ川における狩猟採集民アカ族に関する調査をおこない、アカ族の生業活動及び彼らの動植物の認知とその利用についての知見を得た。食物の多くを森林資源に依存するアカ族の、通年にわたる食生活の資料を得た。つぎに、同州モタバ川中流域における焼畑農耕民ボンドンゴに関する調査をおこない、ボンドンゴの有用植物に対する認知利用及び焼畑農耕・スワンプ漁撈等、この地域の環境に適応した生業活動に関する資料を収集した。また、この地域の農耕社会の成り立ちに関する社会人類学的調査をおこなった。さらに、モタバ川流域において約500点の植物標本を採集し、各々について民族植物学的情報を収集したほか、同地域の土壌学および植物生態学的な調査をおこない、焼畑後の植生遷移を再構成すめための資料を得た。 ブルンディ・ルワンダ両国においては、人口圧によって森林や野生動物が脅かされているが、森林保護区の周辺に住むトウワ族などの狩猟民やその他の農耕民の伝統的森林利用に関する調査が行われた。 平成4年度の調査においては、上記各地の熱帯多雨林における人間・動物・植動の生態に関する調査が進み、焼畑農耕民・狩猟採集民が持続的に森林を利用してきたことを示唆する可能性のある資料が得られた。今後は調査を深め、さらに広域かつ詳細な調査を進める計画である。
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