研究課題/領域番号 |
04041074
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
日下部 実 岡山大学, 地球内部研究センター, 教授 (20015770)
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研究分担者 |
野尻 幸宏 国立環境研究所, 総理府技官 (10150161)
佐野 有司 広島大学, 理学部, 助教授 (50162524)
北 逸郎 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (10143075)
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キーワード | ニオス湖 / カメルーン / 二酸化炭素 / ガス災害 |
研究概要 |
研究代表者らによるニオス湖(カメルーン)の研究(昭和61年度突発災害および63年度海外学術研究)により、ニオス湖では1986年のガス災害以来、深層水の二酸化炭素濃度が増加していることが明らかにされた。平成4年10月19-24日に岡山大学地球内部研究センターにおいて行われた文部省国際シンポジウム「火口湖災害発生の危険性評価に関する国際シンポジウム」では、ニオス湖およびマヌーン湖などカメルーン火口湖の最新情報の交換が行われ、深層における二酸化炭素濃度の増加が外国研究者によっても確認された。今年度は日本政府(国際協力事業団)からカメルーン政府への機材供与(水質観測機器など)が実施され、専門家として研究代表者が現地に派遣されることになった。これらの状況を踏まえて、本年度の海外学術調査は専門家派遣の時期と合わせて、平成5年3月に実施された。 本調査では、ニオス湖およびマヌーン湖における二酸化炭素濃度の詳細な深度分布を知るために高密都サンプリングを行った。同時に水温、電気伝導度ならびに現場pH測定を行った。前回に比べて水温はわずかながら上昇しているが、電気伝導度(全溶存イオン濃度)の増加は明瞭には認められなたった。二酸化炭素濃度が増加し続けているかどうかについては分析を待たねばならない。 カメルーン火山列には多くの炭酸泉が存在し、ニオス湖およびマヌーン湖の湖底にも炭酸泉が湧出していると想像されいてる。これらの化学的特質を知るために、到達可能な炭酸泉について水試料らなびに溶存ガスを採取した。現在これらの試料を整理中であり、できるだけ早くこれらの化学組成・ガス組成・同位体組成を分析し、平成5年度に予定されている調査の指針としたい。
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