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1992 年度 実績報告書

韓国で多発している兎の出血病の原因・病理・診断・予防に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04044017
研究機関北海道大学

研究代表者

板倉 智敏  北海道大学, 獣医学部, 教授 (30021695)

研究分担者 朴 南やーん  全南大学, 獣医学部, 教授
李 栄純  ソウル大学, 獣医学部, 教授
落合 謙爾  北海道大学, 獣医学部, 助手 (80214162)
御領 政信  北海道大学, 獣医学部, 助教授 (80153774)
キーワード兎の出血病 / カリチウイルス / 急性壊死性肝炎 / Encephalitozoon病 / 伝染病 / ウイルス / 兎
研究概要

1 韓国の兎の出血病の原因究明
韓国で本病に羅患した兎の肝乳剤上清を超遠心およびCsCl密度勾配遠心することによって精製ウイルスを得た。その浮上密度は1.31〜1.33g/cm^3であった。ネガティブ染色して観察したウイルス粒子は直径約40mm、表面に突起と凹みがあった。Markham rotation法による観察では、その粒子は正20面体構造を示し、表面の凹みは36個であることが確認された。
次に、精製ウイルスを兎に感染し、回復期の兎に同ウイルスを追加接種して高度兎疫血清を作製した。これによって得られた高度兎疫血清のHI titerは1:131,072であった。これからIgGを精製し、Bayerの方法によってビオチン化した。本ウイルス感染兎の肝乳剤を高度兎疫血清と反応させた後、Protein A-goldで標識して観察した。この結果、ウイルス粒子はコアの有無にかかわらず凝集し、金粒子で特異的に標識された。
ウイルスの構成蛋白を精製ウイルスおよび感染成兎由来の肝乳剤を用いて、SDS-PAGE後ウエスタン・ブロット法によって解析した結果、その主蛋白の分子量は63KDaであった。
以上の成績から、本病の原因体はカリチウイルスとみなされた。
2 韓国の兎の出血病の病態韓国で自然発生した本病と精製ウイルスを成兎に接種して作出した病態を比較検討した。その結果、両者は臨床的にも病理学的にも全く同一であった。殊に病理学的には急性壊死性肝炎を特徴としていた。韓国で自然発生する本病には良く神経症状が伴われることが指摘されている。そこで韓国で収集した材料を検討した結果、脳にEncephalitozoon Cuniculiの寄生が認められ、これがその原因であって、出血病とは無関係であると解された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Park,J.-H. et al.: "Detection of rabbit haemorrhagic disease virus antigen in tissues by immunohistochemistry" Research in Veterinary Science. 52. 299-306 (1992)

  • [文献書誌] Park,J.-H. et al.: "Cerebral lesions of encephalitozoonosis in the rabbits died of rabbit haemorrhagic disease" Korean Journal of Veterinary Research. 32. 227-233 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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