研究課題/領域番号 |
04044024
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
亀山 充隆 東北大学, 工学部, 教授 (70124568)
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研究分担者 |
CHARLES B Si メリーランド大学, 助教授
JON T Butler Naval Postgraduate School, 教授
KENNETH C Sm トロント大学, 教授
笹尾 勤 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (20112013)
樋口 龍雄 東北大学, 工学部, 教授 (20005317)
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キーワード | 多値情報処理 / 高並列演算回路 / 専用VLSIプロセッサ / 多値集積回路 / 多値集積デバイス / 空間的並列構造プロセッサ |
研究概要 |
国際ワークショップなどを開催し、次世代集積システムとしての多値情報処理の利点を総合的に検討した結果、デバイス・回路レベル、アルゴリズムレベル、設計レベル、システム・応用レベルの各階層での利点が整理され、今後のポストバイナリULSIシステムに関する国際共同研究のターゲットが明確化された。 まず、デバイス・回路レベルでは内部配線の複雑さに起因する性能劣化を解決するため多値信号による通信が有用であることが定量的に明らかにされた。例えば、同じ配線占有面積の条件において、多値では一定電位の配線を1つおきに配置する余裕があるためクロストークノイズが大幅に低減できることになる。しかしながら、回路そのものの利点は現在延長上のままでは必ずしも容易ではなく、共鳴トンネンリングトランジスタなどのデバイスモデルに基づく回路構成の利点を明確にし、デバイス開発の具体的対象を明示していくことが重要であることが把握された。 アルゴリズムレベルでは、クリティカルパスを決定するゲート段数を減らす高並列演算回路設計のための符号割り当て方法が考察され、小規模演算ではその局所演算回路化に成功している。 設計レベルでは、多値論理の概念を利用した大規模な論理設計、フォールトの影響がアナログ的に出力に現われるロバストフォールトトレラントシステムなどを考察した。 システム・応用レベルでは、空間的並列性を有する演算遅れ時間の少ないリアルワールドコンピューティングのための高集積プロセッサへの応用が考察され、ディジタル制御VLSIプロセッサなどの設計・評価を行なった。
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