研究課題/領域番号 |
04044052
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 義一 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40114590)
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研究分担者 |
饗場 弘二 名古屋大学, 理学部, 教授 (20025662)
HERSHEY John カリフォルニア大学, デービス校・生物化学科, 教授
BOCK August ミュンヘン大学, 生物遺伝学研究所, 教授
COURT Donald フレデリック癌研究センター, チーフ
ISAKSSON Lei ストックホルム大学, 微生物学科, 教授
SPRINGER Mat フランス生物物理化学研究所, 部長
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キーワード | 遺伝子発現 / 転写後制御 / 翻訳調節 / ペプチド鎖解離因子 / RNaseIII / サプレッサー / 翻訳活性化 / 可変的翻訳 |
研究概要 |
遺伝子発現の転写後調節をつかさどるmRNA分解と翻訳制御の分子機構に関して実施した共同研究の成果を以下に整理する。 1.RNA2重鎖認識酵素RNaseIII及び関連因子の研究:era遺伝子はRAS遺伝子ホモログとして発見されたが、その機能を解くために高温致死性era変異のサプレッサー変異を3種類(ersA,B,C)分離し、解析した。その結果、ersAはsuhB遺伝子と同一であった。さらに低温致死性変異suhB10を分離し、そのサプレッサー変異を分離、解析した結果、SuhB蛋白質の機能欠損は2重鎖RNA認識(切断)酵素であるRNaseIIIの特異的な変異によって補償されることが明かになり、Era-SuhB-RNaseIII蛋白質間に機能連鎖の存在が明かになった。 2.ペプチド鎖解離因子変異の研究:終止コドンUGAに特異的な翻訳終結性因子RF2蛋白質とin vivoで機能的に相互作用している因子に関する知見を得ることを目的として高温感受性RF2変異株から6種類の復帰変異株を分離した。その内、4株が遺伝子外サプレッサー変異であった。それらは、90.0分(srbB)と99.5分(srbA)の2つのグループに分けられ、そのうちのsrbA遺伝子は遺伝子破壊によって終止コドンの誤読がもたらされることが示唆され、未同定の第3の解離因子(RF3)の可能性が明かになった。 3.翻訳開始活性化機構研究:大腸菌の誘導型lysU遺伝子の発現機構解析の結果、lysU遺伝子はLrp蛋白質によって転写レベルで抑制されロイシンを含めた各種の誘導物質によるLrp蛋白質の不活化を介して転写誘導されることを明かにすると同時に、この遺伝子発現には翻訳活性化エレメントが機能していることを明かにした。即ち、lysU遺伝子翻訳開始コドン直下には“downstream box"と命名された翻訳エンハンサーが存在し、ベーサルな高発現に寄与するとともに、熱ショック誘導の制御においても機能する可能性を示した。
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