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1992 年度 実績報告書

大陸性吹雪に起因する雪害の共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 04044071
研究機関新潟大学

研究代表者

小林 俊一  新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 教授 (70001659)

研究分担者 孫 吉  中華人民共和国黒龍江省公路局, 局長
邵 樹徳  中華人民共和国黒龍江省交通庁, 副庁長
楽 鵬飛  中華人民共和国黒龍江省交通庁, 副処長
和泉 薫  新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 助教授 (50114997)
鈴木 哲  新潟大学, 工学部, 教授 (30018907)
早川 典生  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70143815)
対馬 勝年  富山大学, 理学部, 教授 (00002098)
成田 英器  北海道大学, 低温科学研究所, 講師 (20001662)
石川 信敬  北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (70002277)
秋田谷 英次  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (20001654)
キーワード吹雪 / 吹き溜り / 涎流氷 / 無人気象観測装置 / しもざらめ雪 / 雪害 / 過冷却水 / 凍上
研究概要

平成4年10月には中国側研究者を招へいし、特に日本に例のない涎流氷の現像について日本雪氷学会の全国大会で報告してもらい情報の交換を行った。それに基き11月に現地に無人気象観測装置を2点設置し、吹雪と涎流氷の解析のための基本データを得ることを目的とした。更に雪害(吹雪、涎流氷、凍上)現場を広く踏破し地勢の調査を行った。11月には積雪は殆ど無かったが気温は-18℃前後で機器の設置はきびしかった。涎流氷現場では氷の初期の発達段階で初期条件を知ることができた。本年度は積雪が少いと予想を立て厳冬期の調査を2回に分けることとした。平成5年1月には2班に分れた。羅北方面の吹雪調査では気象観測装置のデータをロガーから回収した。積雪は15cm程度で全層が結合力の弱い「しもざらめ雪」であったが吹き溜りは発達していなかった。嘉蔭方面の涎流氷調査班は、地下水の湧出点に温度記録装置を設置した後の現地の調査を行った。気温は-35℃で広い範囲にわたって涎流氷が成長しており、氷の内部に水が流れ、氷の表面から湯気があがっているなど幾つかのめずらしい知見を得た。中国側の対策は人海戦術で早急に対策を協議したいとの要望が寄せられた。3月では1班にまとまり吹雪調査地では、気象観測装置のデータを回収した。1月16日に最低気温-32℃を記録した。更に吹き溜り調査を行った結果、強い地吹雪のために0.4g/cm^3以上の高密度の硬いしもざらめ雪層を確認し吹き溜り形成機構を示唆する資料が得られた。涎流氷調査地域では、氷の薄片を作り通水性の構造が多成層を形成していることを確認すると共に、氷の中を流れる水が過冷却水であることを発見した。これにより涎流氷の成長機構を理論的に考察中である。その他、現場調査に基き、吹雪と涎流氷対策の提言を行った。その対策の一部は次年度で実施する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 楽 鵬飛・丙文山: "中国黒龍江省における涎流氷について" 平成4年度 日本雪氷学会全国大会講演予稿集. 80 (1992)

  • [文献書誌] 小林 俊一 他: "大陸性吹雪に起因する中国東北部の雪害" 日本雪氷学会誌. 55. (1993)

  • [文献書誌] 秋田谷 英次 他: "中国黒龍江省羅北附近の雪の吹き溜り" 日本雪氷学会誌. 55. (1993)

  • [文献書誌] 対馬 勝年 他: "氷の樋の中を流れる過冷却水" 日本雪氷学会誌. 55. (1993)

  • [文献書誌] 和泉 薫 他: "中国黒龍江省における積雪の酸性度" 日本雪氷学会誌. 55. (1993)

  • [文献書誌] 成田 英器 他: "中国東北部の涎流氷" 日本雪氷学会誌. 55. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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