研究課題/領域番号 |
04044085
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上林 弥彦 京都大学, 工学部, 教授 (00026311)
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研究分担者 |
澤田 直 九州大学, 工学部, 助手 (70235464)
CHEN Qiming カリフォルニア大学, 計算機科学科・清華大学・計算機科学科・客員教授, 教授
室賀 三郎 イリノイ大学, 計算機科学科, 教授
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キーワード | 論理設計 / 計算機援用設計 / トランスダクション法 / 設計データベース / 相互運用性 / オブジェクト指向 |
研究概要 |
論理回路の設計手法として、約20年前に上林と室賀が提案したトランスダクション法は、最近になって日本の数社で実用化してきている。本研究では、トランスダクション法の改良とともに、設計データの再利用性に注目した計算機援用データベースとの統合およびそのようなデータベースのモデルについて研究をすすめつつある。具体的な成果は次のとおりである。 (1)本研究の準備として、澤田、上林、室賀がトランスダクション法に対する束を用いた初期回路生成について検討していた。これは、トランスダクション法を多様に利用するためには論理設計関数から回路への変換が不可欠であり、また、初期回路の性質によって設計結果が異なるためである。この成果を、論理設計の国際ワークショップで発表した。 (2)京都で4月に開催したデータベース関係の国際ワークショップにChen教授が来日し研究計画の打合せを行なうとともに、準備として行なっていた協調データベースに基づく協同作業モデルに関する共同研究の成果を発表した。 (3)トランスダクション法の改良として、その並列化や効率化について検討した。また、各素子の入力線数に制限のある場合についての設計法を開発し従来の結果よりも優れていることを確かめた。 (4)回路が大規模になるとトランスダクション法の適用が困難となる。このため、回路の段数に大きく影響している部分を抽出し、そこをトランスダクション法で設計した回路で置き換えることにより全体の段数を減らす方法を開発した。 (5)設計データベースではデータ以外に回路に関する知識の処理が必要であり、このような目標に適したデータ知識統合モデルを提案しオーストラリアの国際会議で発表した。
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