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1993 年度 実績報告書

カキ属植物におけるタンニン集積とその生理的役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04044090
研究機関京都大学

研究代表者

杉浦 明  京都大学, 農学部, 教授 (00026379)

研究分担者 米森 敬三  京都大学, 農学部, 助教授 (10111949)
DAN E. Parfi  カリフォルニア大学, 果樹園芸学部, 助教授
宇都宮 直樹  近畿大学, 農学部, 教授 (60026622)
中坪 文明  京都大学, 農学部, 助教授 (10027170)
SURANANT Sub  カセサート大学, 農学部, 教授
キーワードカキ属植物 / タンニン / DNA / PCR / RFLP / NMR
研究概要

本年度のタイ国でのカキ属植物(Diospyros spp.)の探索の結果、11種のカキ属植物の存在を新たに確認し、その試料を採取することができた。昨年度採取した試料と合わせると、タイ国に存在するとされているカキ属植物60種のうち、20種を採取できたことになる。これらの種に、本学圃場に植栽されているD.kakiを含むカキ属植物5種を加えた25種について、本年度は以下のような調査を行った。
1.成葉よりDNAの抽出に成功した14種について、PCR法により葉緑体DNAの一部を増幅した後、それを種々の制限酵素で切断することにより、その制限断片長の多型を調査し(RFLP法)、種間の類縁関係を検討した。その結果、D.kaki、D.lotus、D.virginianaおよびD.ehretioidesの4種は調査した10種類の制限酵素でその切断断片長に差異が認められず、これらの種が系統分類学的にかなり近い関係にあることがわかった。また、D.rhodocalyxは調査した制限酵素について、いずれにおいても他の種とは異なった切断断片長を示し、調査したカキ属植物中での特異性が認められた。
2.果実が採取できた15種について、その凍結乾燥粉末を用いて^<13>C-NMRスペクトルを分析した。その結果、縮合型タンニン中のカルボニル基と芳香族炭素のスペクトルである100から180ppmの範囲に現われるスペクトルにおいて、種によって顕著な差異が存在し、調査した15種を3つのグループに分けることができた。D.kakiはD.oleiferaおよびD.glandulosaと同じグループに属した。また、D.mollis、D.wallichii、D.rhombifoliaなど6種には果実中にタンニンが存在しないことが明らかとなった。

研究成果

(3件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] Sugiura,A.,Yonemori,K.,Utsunomiya,N.,Oshida,M.,and Subhadrabandhu,S.: "Comparative Studies on Some Diospyros Species.1.Fruit Characteristics and Distribution Patterns of Tarnin Cells in the Mesocarp." XXIVth International Horticultural Congress.(発表予定).

  • [文献書誌] Nakatsubo,F.,Sugiura,A.,Utsunomiya,N.,Yonemori,K.,Subhadrabandhu,S.,Enokita,K.,Suguri,N.,and Ryu,Y.: "Comparative Studies on Some Diospyros Species.2.Differences in Chemical Constituents among Species." XXIVth International Horticultural Congress.(発表予定).

  • [文献書誌] Parfitt,D.E.,Yonemori,K.,Sugiura,A.,Kanzaki,M.,Utsunomiya,N.,and Subhadrabandhu,S.: "Comparative Studies on Some Diospyros Species.3.Use of Amplitied DNAs for Characterization of Diospyros Species." XXIVth International Horticultural Congress.(発表予定).

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公開日: 1995-02-07   更新日: 2016-04-21  

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