研究分担者 |
KREBS G. ローレンスバークレー研究所, Staff Scie
ALONSO J.R. ローレンスバークレー研究所, 核融合部副長
SYMONS T.J.M ローレンスバークレー研究所, 核物理部長
鹿取 謙二 大阪大学, 理学部, 教授 (20013485)
福田 光順 大阪大学, 理学部, 助手 (50218939)
松多 健策 大阪大学, 理学部, 助手 (50181722)
野尻 洋一 大阪大学, 理学部, 助教授 (90028233)
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研究概要 |
昨年度迄に完成した「新型核磁気共鳴装置」を用いて鏡映核の磁気モーメント決定を行い,核内非核子自由度の研究と,不安定核の四重極モーメント測定による陽子ハロ-の研究をLBLと理化学研究所及び大阪大学で進めた.またこれとの定量的な比較を行うために,核相互作用半径を散乱断面積から求める,陽子過剰不安定核の陽子ハロ-及び中性子過剰核の中性子ハロ-の研究を理化学研究所で進めた.LBLでは核スピン制御装置,ビーム薄膜偏極装置,高速ベータ線検出器系,γ線検出器系それに電子回路系を,88φ"サイクロトロン加速器施設に持ち込み共同研究を進めた.今年度は特に鏡映ベータ崩壊過程の研究のために^<23>Mg(I=3/2)核に着目した.破砕片は10A MeVの^<24>MgビームをPtなど標的に照射して作り,Ptや,MgO等の単結晶に埋め込み捕集した.残念ながらこの低エネルギーでは下地放射性核が多くて精密測定は成功しなかった.しかし理化学研究所では120A MeVの^<24>Mgビームを得ることに成功して,不安定核分離器で高度に純化した.まず分離^<23>Mgに大きな核スピン偏極を発見した.このエネルギー領域,重領域では初めてである.まずこの偏極を破砕片の運動量,出射角度の関数で測定して,反応機構の知見を得て破砕過程中に核力による負角度散乱の存在を実証した.一方大阪では磁気モーメントの精密決定を,次にスピンとベータ線の角度相関測定を継続して行いメソン効果の研究と弱相互作用研究を進めた.一方陽子drip-line上にある^<13>O(I^π=3/2^-)や^9C(I^π=3/2^-)の電気四重極モーメントを新核四重極共鳴法を用いてδQ/Q=10^<-2>という高精度で決定することを立案し,そのモーメントから陽子ハロ-の系統性の研究を開始した.
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