研究課題/領域番号 |
04044116
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
堀尾 尚志 神戸大学, 農学部, 助教授 (00031229)
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研究分担者 |
郭 鐘ちょる 梨花女子大学校, 伽耶文化研究所, 研究委員
朴 虎錫 農協大学, 農工技術科, 教授
小池 正之 筑波大学, 農林学工系, 助教授 (60032306)
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キーワード | 古代農具 / 日韓比較 / 農具の機能 / 農具の形状解析 |
研究概要 |
派遣(代表者および分担者)計画により、ソウル大学校博物館はじめ2博物館、温陽民俗博物館、東津水利史料館等における、犂を中心とした所蔵品を実際に計測・検証することができ、古代のみならず近世に至るまでの日本農具との比較検証をすることができた。その結果、日本農具史について従来孝えられてきたこと、とくに犂の歴史については、その根底から見直しをする必要が明確になつた。 招へい(韓国から1名)計画により、共同セミナー形式で研究会(京都にて、24名参加)を開催した。韓国考古学及び九州農業史の専門研究者の協力を得て、犂の歴史を中心として日韓比較の討論を展開できた。ここでも日本における犂の歴史が再検討されたが韓国におけるそれに対する疑問も提示された。また、その討論を踏まえ今後の研究展開について具体的・実務的な検討に入った。すなわち、1)古代のみならず近世に至るまでの農具に関する日韓比較のための調査研究計画、とくに韓国側からの協力体制。2)韓国における農業史研究会設立に対する協力。3)日本における古代農業に対する朝鮮の影響に関する総合研究の計画策定。かかる成果は意義深いものと考えられる。 現在進行中の作業は、1)計測されたデータによる形状解析、2)来年度予定の共同セミナー(韓国・釜山及び福岡)へ向けての比較討議資料の作成、3)関係文献の収集と相手国語訳と英訳及び抄録(英文)つくり、である。 なお、本計画の副産物とでもいうべきことを付記しておきたい。日本・韓国とハンガリーはアジア文化圏の両端に位置するが、その両端間での農業技術・文化の比較研究が具体的に計画されるに至ったことである。
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