研究分担者 |
V.P コンドラツェフ バロフスク教育大学, 考古学研究室, 助手
Y.E ボストレツォフ 歴史考古民族学研究所, ハツサン地区責任者
A.V ジェリューギン バロフスク地方文化局文化遺産保護活用センター, 調査員
V.I ボルディン 歴史考古民族学研究所, 主任研究員
N.N クラーディン 歴史考古民族学研究所, 考古部長
E.V シャフクノフ 歴史考古民族学研究所, 部長
清水 信行 青山学院大学, 文学部, 助教授 (00178980)
荻原 眞子 千葉大学, 教授
梶原 洋 東北福祉大学, 助教授 (80161040)
岡村 道雄 文化庁記念物課, 調査官
宇田川 洋 東京大学, 文学部, 助教授 (50107520)
石井 正敏 中央大学, 文学部, 教授 (10107469)
藤本 強 東京大学, 文学部, 教授 (60011293)
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研究概要 |
平成5年度は3ヵ年計画である本研究の2年目にあたる。本年度はロシア側の研究者を招待し,日本各地で共同研究にあたる年である。 その第1班として,ウラジオストックにある極東研究所のN.クラ-ディン氏,V.ボストレツォフ氏,V.ボルディン氏の3名を日本に招待し,北海道,東北地方における遺跡の踏査と出土遺物の検討を行なった。この全行程には田村が同行し,さらに北海道では研究分担者の宇田川洋氏が,東北地方では梶原洋氏が加わり,各地の遺跡踏査や博物館の資料調査に参加し,共同研究の実をあげた。この調査では各地において文化交流を示す興味ある資料を検討したが,特に常呂遺跡や大川遺跡,秋田城跡などで,発掘担当者をまじえて,出土品を検討したことは,まさに国際的な共同研究を実行し得たものと思う。3氏は10月9日に,青山学院大学で研究発表を行い,多くの聴集に関心を引きおこさせた。なお,この発表の内容は印刷物として刊行された。 引き続いて,第2班としてハバロフスクからV.デリューギン氏らを招聘することとしていたが,諸般の事情から今年度の招聘が不可能となり,来年度にまわすことになった。 一方,国内での研究活動は,北方ユーラシア学会との合同研究集会という形をとって活発に行なった。12月11日には鳥取大学の風間伸次郎氏の「沿海州・アムール地域の民族と言語について」と,北海道開拓記念館の野村崇氏の「北海道とサハリンの文化交流について」という研究発表が,また3月5日には東京大学の宇田川洋氏の「北海道に対する大陸文化の影響」と,大阪市文化財協会の永島暉慎臣氏の「遼西の遺跡をたずねて」という研究発表が行なわれた。このほか,田村が能登半島における高句麗系古墳の実査におもむき,田村と清水信行氏が対馬・壱岐の日・朝交流関係遺跡の踏査を実施した。
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