研究分担者 |
RAVINDRANATH ピー ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
BAKER T. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
YARBROUGH W. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
DEWAN H. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
MESSIER R. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
BADZIAN A. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
ROY D.M. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
KOMARNENI S. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
DEVRIES R.C. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 客員教授
ROY R. ペンシルバニア州立大学, 材料研究所, 教授
高木 喜樹 西東京科学大学, 理工学部, 助教授 (00114877)
木暮 嘉明 西東京科学大学, 理工学部, 助教授 (20016124)
栗林 清 西東京科学大学, 理工学部, 助教授 (70234573)
落合 鍾一 西東京科学大学, 理工学部, 助教授 (70169324)
浅賀 喜与志 西東京科学大学, 理工学部, 助教授 (40101000)
山田 恵彦 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (10231664)
堂山 昌男 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (40010748)
大津賀 望 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (30016381)
TAKAGI Y. The Nishi-Tokyo University
KOGURE Y. The Nishi-Tokyo University
OTIAI S. The Nishi-Tokyo University
YAMADA S. The Nishi-Tokyo University
ASAGA K. The Nishi-Tokyo University
OHTUGA N. The Nishi-Tokyo University
DOYAMA M. The Nishi-Tokyo University
RAVINDRANATHAN P. Pennsylvania State University
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研究概要 |
平成5年度は、以下のような実施計画をたてて研究を行った。 1)熱力学計算、設定状態図の詳細な考察および意見交換と討議を行う 2)上記討議結果を基礎とした予備的なハイドロサーマル反応の実施と結果の考察 a)マイクロ波を負荷したハイドロサーマル反応の検討 b)超音波を負荷したハイドロサーマル反応の検討 c)アーク放電を用いた溶液中反応の検討 d)HIPを用いたハイドロサーマル反応の検討、有機物質の共存効果の検討、および無機物質の共存効果の検討 3)ハイドロサーマル反応生成物の分析法の検討 4)その他:文献調査等 であった。 上記の実施計画のうち、1)、2)-(a),(b),(c)をアメリカ合衆国のグループが、また2)-(d)、3)を日本側(西東京科学大学グループ)で担当し、4)については、日米双方で実施した。 マイクロ波または超音波を用いて水熱反応を促進させた実験報告およびアーク放電を用いた溶液中の反応については、アメリカ合衆国のグループによってJournal of Materials Research 8巻 p.3176〜3183(1993年)に報告された。 西東京科学大学グループは、ハイドロサーマル反応の炭素源に各種の炭素原料を用いた。つまり、a)固相炭化型としてフェノール樹脂系のベルパール(東海カーボン製)を500〜1050℃で熱処理した原料で、熱処理温度の違いにより樹脂中に含有される酸素および水素原子の量が異なる。b)液相炭化型としてコ-クスピッチ(東海カーボン製)、c)気相炭化型としてポリエチレン(三井石油化学製)の3種類を使用した。また触媒にはCaCO_3またはCaSO_4を用い、炭素原料に対して10〜50wt%範囲で添加した。先ず、炭素原料と触媒を所定の割合で混合した後、白金製の小管、2.8mmΦ×4.0mmL、に微量の水と共に封入・密閉した。この白金製小管をHIP装置内に設置し、1000〜1400℃、1kbarの圧力で約1〜6時間保持してハイドロサーマル反応を行わせた。反応後の生成物については赤外線分光分析法、x線回折法およびラマン分光分析法を用いて同定を行った。 その結果固相炭化型のフェノール樹脂を炭素源とした場合、以下のことが明かとなった。 1)炭素原料の熱処理温度の違いにより黒鉛の生成温度及び生成量に変化が見られた。つまり、炭素原料の熱処理温度500℃のものでは水熱合成温度1250℃以上で黒鉛が生成するのに対し、1050℃で熱処理した炭素原料では1100℃の水熱合成温度でも黒鉛の生成が確認でき、その量も多かった。 2)水熱合成温度を上昇させると黒鉛化が促進されることが明らかとなった。 3)炭素原料に対する触媒添加量が10から50wt%へと増加するに従い黒鉛化が促進された。 4)水熱合成処理時間は9時間まででは処理時間の増大に伴い黒鉛化度も増大した。 5)本水熱合成条件においてはダイヤモンドの生成は確認できなかった。 また、気相炭素型のポリエチレンを炭素源とした結果についてもほぼ上記の場合と同様の結果が得られた。そしてポリエチレンを炭素源とすると黒鉛化が比較的容易に起こることが明かとなった。しかし、この実験については再現性も含めて現在詳細に検討をしているところである。 以上
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