研究課題/領域番号 |
04044182
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研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
渡辺 恭良 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 研究部長 (40144399)
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研究分担者 |
尾上 浩隆 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 研究員 (80214196)
三輪 聡一 京都大学, 医学部, 助教授 (40157706)
井上 修 放射線医学総合研究所, 障害臨床研究部, 室長 (50159969)
BENGT Langst ウプサラ大学, PETセンター 兼 化学研究所, 所長 教授
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キーワード | ポジトロンエミッショントモグラフィー / 麻酔剤 / ドーパミン系 / アセチルコリン系 / GABA系 / ペンゾジアゼピン系 / グルタミン酸系 / 小児自閉症 |
研究概要 |
1)アカゲザルに対しケタミン、イソフルレン、プロポフォール、ペントバルビタールの4種の代表的麻酔剤を持続的に加えて麻酔を維持し、ドーパミン系の指標として、[^<11>C]ドーパによりドーパミンの生合成や代謝回転を、[^<11>C]ノミフェンシンを用いてドーパミンのとり込み部位を、[^<11>C]SCH23390、[^<11>C]ラクロプライド、N-[^<11>C]メチルスピペロンをそれぞれ用いてドーパミンD_1、D_2受容体の結合を、ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)により測定した。また、一方、アセチルコリン系の指標として、N-[^<11>C]メチルピペリジルベンジレートでムスカリン性受容体を、(-)-[^<11>C]ニコチンを用いてニコチン性受容体の結合を測定した。ドーパミン系では、これら前シナプス部位の因子より後シナプス部位のD_2受容体が特に変化し、アセチルコリン系では、ニコチン性受容体に比し、ムスカリン性受容体の方がこれらの麻酔薬の影響が大きかった。 2)GABA-ベンジゾアゼピン系、および、グルタミン酸系の変化をとらえるために、[^<11>C]Ro15-1788、[^<11>C]Ro15-4513を用いてベンゾジアゼピン受容体を、また、新規開発した[^<11>C-シアノ]MK801を用いてグルタミン酸NMDA型受容体を検討した。GABA-ベンゾジアゼピン系に働く薬剤は主に、[^<11>C]Ro15-4513結合を変化させた。 3)小児自閉症児4名に対し、ドーパミン系を賦活させると考えているテトラハイドロバイオプテリンの3ヶ月連続投与前後に、主にドーパミン系に対しPET検査を行い、自閉的症状の改善とともに、ドーパミンD_2受容体の正常化が起こることが判明した。
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