研究概要 |
本年度計画であるフォスレスチンを構成するオリゴペプチドの合成とその質量スペクトル測定,フォスレスチン自身の電子スプレーイオン化による分子量測定,高性能液体クロマトグラフィーと質量分析器との接続について測定実験または製作を行なった。 1.ペプチドのFABスペクトルペプチド合成によって得たフォスレスチンの部分構造をもつPRI360-370,PRI361-362,NORPA27-45についてFABスペクトルを測定した。マトリックスをグリセロールとしたときに、すベてのプロトン化分子を観測することができた。 2.ペプチドのプロトン化分子のMS/MSスペクトルプロトン化分子の娘イオン検出を行なったところ、アルノ-アシル結合の切断によるフラグメントイオンが多くの場合観測できた。この観測を基にペプチドシークエンスを推測することが可能となる。他のフラグメンテーションについてはほとんどみられず、Cがみられることがあるだけである。 3.フォスレスチンのESIスペクトルフォスレスチンのESIスペクトルを条件(溶媒,濃度,流速など)を変えて測定したが、多価イオンの観測はできなかった。 4.液体クロマトグラフィーとのインターフェイス高性能液体クロマトグラフィーとESI質量分析器を結合することをオクラホマ大学で成功し、数種の蛋白質を消化しペプチドを観測することに成功した。
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