研究課題
海洋開発において安定したプラットフォームを提案しうると言うことで重要な位置を占める浮遊式の海洋構造物は、海底石油開発、海上空港、海洋居住空間構築用等の基盤として注目されており、しかもより苛酷な外洋波浪中での運用にも耐えられる事を示す事が要求されつつある。本協力研究は、そのような中でも建造実績のある石油堀削、生産用海洋構造物を対像として、過酷な外洋波浪環境としての方向スペクトル波中での耐波性能推定法の開発を目指すものであり、日本及びブラジル両国の実情に応じた協力研究を実施するものである。本年度は先ず浮遊式海洋構造物を使用する外洋波浪環境の実態把握のため浮遊式海洋構造物の外洋波浪(方向スペクトル波)環境下に於ける運用の実情をみた。これには外洋での海底石油の生産現場を有するブラジルが適しておりブラジルに於て現地調査を行った。そのために日本からブラジルに研究者を派遣し、海底石油生産現場において各種浮遊式海洋構造物(船タイプも含む)の運用の実態外洋波浪環境の実態についてブラジル側と共同の調査を行った。更に試験水槽に設置されている方向スペクトル造波機を使用して方向スペクトル波中での浮遊式海洋構造物の運動、構造応答実験を実施し、方向スペクトル波中での浮体の運動応答、構造応答を推定する方法の開発を検討するとともに実験結果との比較を行う事によってその信頼性を確認した。方向スペクトル波中での流体力、構造強度推定法については基礎的な検討をするため方向スペクトル波の造波実績のある横浜国立大学に於て共同研究を行った。そのためブラジルから研究者を招聘した。
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