研究課題/領域番号 |
04152110
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
川添 豊 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (80106252)
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研究分担者 |
坂上 宏 昭和大学, 医学部, 講師 (50138484)
貝谷 トヨ 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (10080201)
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キーワード | リグニン / 合成リグニン / BRM / 日和見感染症 / 免疫反応 / 抗ウイルス性 / 抗菌性 |
研究概要 |
「目的」天然及び合成リグニンには、抗菌性、抗ウイルス性、好中球や単球の活性化、B-細胞の活性化など、興味ある多様な生物活性を示す事を報告してきた。本研究では、リグニン類の、BRMのしての特性、可中性を明かにする事を目的とする。 「結果と考察」1.リグニンはmyeloperoxidase(MPO)陽性細胞のヨード化(Iの酸不溶性画分への取込み)を異常に促進するので、抗菌、抗ウイルスなどの活性が、細胞内のMPOを活性化する事によるのか、否かを、検討した。しかし、天然及び合成リグニンの抗ウイルス(抗HIV)性が、PMO含量の高いHL-60細胞でも、その含量の低いU-937細胞でも同程度に発現した。従って、リグニンによるこれらの生物活性は、当該細胞内のMPOの活性化とは異なった機構によって発現される事が強く示唆された。2.天然及び合成リグニンは、培養したヒト末梢血由来単球によるIL-1α、IL-1β、TNFの産生を促進した。in vivoにおいても、いろいろの細菌による2次刺激を伴えば、マウス血清中に有意な量のTNFを誘導する事が明かとなった。3.リグニン類は、オプソニン化ザイモザンで刺激した多形核白血球から産生されるスーパーオキシドイオンを効果的にスカベンジする事が明らかとなった。4.天然リグニンのある種のものは、脾臓細胞中のB-細胞サブセットを異常に増大させる。更に、細胞当たりの、PFC活性も著しく増大させる事が明らかとなった。 「展望」BRMとしての特性をさらに検討する事により、抗腫瘍効果に加えて、化学療法時における日和見感染症に対する効果が期待される。
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