研究課題/領域番号 |
04201223
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉戸 真太 京都大学, 工学部, 助手 (60115863)
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研究分担者 |
伊津野 和行 京都大学, 工学部, 助手 (90168328)
清野 純史 京都大学, 防災研究所, 助手 (00161597)
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027294)
亀田 弘行 京都大学, 防災研究所, 教授 (80025949)
田村 武 京都大学, 工学部, 助教授 (30026330)
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キーワード | 地震動 / 非線形増幅 / 軟弱地盤 / 内陸性地震 / アレー観測記録 / 等価線形化手法 |
研究概要 |
わが国においては、都市域の中枢部が湾岸部に集中しており、これらは軟弱な堆積層を有する地盤であることが多い。内陸性の近距離型地震に対する軟弱地盤での地震動は、これまでほとんど記録されたことがなかった。しかしながら、過去の地震において震害が軟弱な地盤に集中した例が多数報告されている。このような軟弱地盤での著しい被害の集中は、地盤震動の周期が相対的に長周期となり大きな振幅が長く続くこと、不整形堆積層特有のある周期帯の地震動の著しい増幅持性など、定性的には十分予想されることである。本研究では、このような軟弱地盤における動震動特性を、これまでの研究成果を基に定量的にしかも簡便に予測する体系を確立しようとる。具体的には、以下の4項目について重点的に検討し、これらは基に軟弱地盤における地盤動持性を予測するための体系を、実証的に確立しようとした。 (1)軟弱地盤における非線形地震動増幅持性を、先のLoma Prieta地震のデータに基づき詳細に検討した。また、わが国の多数のアレー観測記録に基づいて、堆積地盤での地震動増幅の諸特性を詳細に検討した。 (2)研究代表者らによって提案された基盤と表層地盤での地震動の変換モデル(βーモデル)を、上記(1)の検討結果と比較し修正点を検討した。 (3)種々のタイプの不整形地盤における地震応答解析を行ない、地盤の不整形性を的確に表現するパラメータを定義し、不整形による地震動増幅効果を上記(2)のβーモデルに取り入れることを検討した。 (4)地盤の応答解析においてよく用いられる等価線形化手法は、特に地盤が軟弱な場合に実記録と一致しないことが多い。その原因は究明し解析手法の修正法を提案した。
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