環境リスクの人体影響に関する社会的決定

1992 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 04202141
• 研究機関: 同志社大学
• 研究代表者: 落合 仁司 同志社大学, 経済学部, 教授 (40152516)
• 研究分担者: 森際 康友 名古屋大学, 法学部, 助教授 (40107488) ; 飯島 伸子 東京都立大学, 人文学部, 教授 (20010019) ; 橋爪 大三郎 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10218399) ; 今田 高俊 東京工業大学, 工学部, 教授 (00107517) ; 武部 啓 京都大学, 医学部, 教授 (10028318)
• キーワード: 不確実性uncertainty / 持続可能な開発sustainable development / 地球環境global environment / 社会的意思決定social decision / 環境開発税制taxation for development of environment

研究概要

人体そのものをも含めた人間生活に、深刻な影響を与えつつある、地球規模の環境変動というリスクを、社会的・経済的・政治的に、いかに制御するか?この課題に対して、本計画研究は、以下の3点を中心に検討を加える。
1.環境リスクの人体影響に関する科学的な知見が、不確実にしか与えられない状況において、環境政策をめぐる社会的決定は、いかになされうるか?
2.地球環境と人間生活の共存を考えるに際して、「持続可能な開発」の考え方は、どのように生かされるか、あるいか生かされないか?
3.人体にも影響する地球規模の環境リスクを踏まえるならば、われわれの社会認識にいかなる変容がもたらされるか?
最終年度である今年度は、3年間の研究を総括するために、合宿研究会を開催した。それぞれの研究成果の詳細は、「環境と健康」HBJ出版刊および人体環境小領域(N2)研究成果報告書を参照されたい。

研究成果

• [文献書誌] 落合 仁司: "「不確実性下における持続可能な開発」" 放射線生物研究. (1991)
• [文献書誌] Wang,S.,Nishigori,C.,Yagi,T.& Takebe,H.: "¨Reduced DNA repair in progeria cells and effects of gamma-ray irradiation on UV-induced unscheduled DNA sythesis in normal and progeria cells¨" Mutation Research. 256. 59-66 (1991)
• [文献書誌] Yagi,T.,Tatsumi-Miyajima,J.,Sato,M.,Kraemer,H.K.& Takebe,H.: "¨Analysis of point mutations in an ultraviolet-irradiated shuttle vector plasmid propagated in cells from Japanese xeroderma pigmentosum patients in complementaion groupus A and F¨" Cancer Research. 51. 3177-3182 (1991)
• [文献書誌] Sato,M.,Nunoshima,T.,Nishioka,H.,Yagi,T.,& Takebe,H.: "¨Protective effects of sodium selenite on killing and mutation by N-methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine in E.coli¨" Mutation Research. 250. 73-77 (1991)
• [文献書誌] 橋爪 大三郎: "「地球環境と社会的意思決定」" 人間環境系人体影響小領域研究成果報告総説論文. (1992)
• [文献書誌] 今田 高俊: "「閉じた輪の逆襲」" 人間環境系人体環境小領域研究発表会報告. (1991)
• [文献書誌] 落合 仁司・植田 和弘・北畠 佳房・寺西 俊一: "「環境経済学」" 有斐閣, (1991)
• [文献書誌] 武部 啓: "「がんはなぜできるのか」" 裳華房, (1991)