研究課題/領域番号 |
04203110
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋本 健治 京都大学, 工学部, 教授 (20025919)
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研究分担者 |
三浦 孝一 京都大学, 工学部, 助教授 (40111942)
古崎 新太郎 東京大学, 工学部, 教授 (40011209)
佐々 宏一 京都大学, 工学部, 教授 (40025953)
吉田 敏臣 大阪大学, 工学部, 教授 (00029290)
真田 雄三 北海道大学, 工学部, 教授 (50109485)
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キーワード | 石炭の複合的変換 / 重質炭素資源変換触媒 / リグノセルロースの生物燃料変換 / 地熱の能動的抽出 / 海水ウランの吸着採取 |
研究概要 |
本研究では、エネルギー源の多様化、エネルギー効率の大幅改善、エネルギーのクリーン化技術の開発を目的に、石油に代わる有力なエネルギー資源として、石炭を始めとする重質炭素資源、バイオマス、地熱、海水ウランに注目し、5つの研究班を組織してそれらを有効に回収・変換する新しい技術の開発に取り組んでいる。本年度は以下に示す成果が得られた。 石炭の総合的利用を目指した複合的変換プロセスの開発班では、石炭の複合的変換プロセスにおいて全く新しい発想に基づく熱分解法、液化法、超臨界抽出法を提出し、液状物質、有用化学物質(BTX)収率の飛躍的な向上に成功した。 重質炭素資源の高効率変換のための触媒開発班では、石炭を安価な水、CO試剤によって低温でかつ効率的に液化する触媒の開発、ならびに石炭粒子に分子レベルで触媒を担持する方法を開発し、液化反応速度の大幅な促進を実現した。 リグノセルロース資源の生物燃料への変換班では、リグノセルロースからの微生物によるエタノール生産プロセスの開発を目指し、セルロース分解能に優れた遺伝子をエタノール生産酵母に導入した新しい形質転換酵母の創製およびその増殖に成功した。 能動的地熱抽出システムの開発班では、地熱エネルギーの効率的利用を図る上で重要な破砕帯を2次元で検出・解析する手法を確立するとともに、亀裂内流体移動特性、地熱ポテンシャル特性等を明らかにした。 海水ウランの効率的吸着採取プロセスの開発班では、これまで開発してきた高性能吸着剤を実際に1/10模型の海水係留吸着装置に適用して、低品位ウラン鉱石に匹敵する吸着量を達成し、採取コスト5万円/kgの試算結果を得た。
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