研究課題/領域番号 |
04210114
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹内 啓 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20012114)
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研究分担者 |
松岡 秀雄 先端科学技術研究センター, 講師 (10013666)
森 敏 東京大学, 農学部, 助教授 (90011915)
古川 俊之 国立大阪病院, 院長 (20101082)
鵜野 公郎 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (20095582)
綿秡 邦彦 立正大学, 経済学部, 教授 (70012333)
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キーワード | 高度技術社会 / 21世紀文明 / 横断領域研究 / 地球環境 / 人口問題 / 経済・社会 / ライフ・スタイル / 科学技術政策 |
研究概要 |
研究期間を5年とする本重点領域研究も4年目に入り、各研究班は人文、社会、自然の多くの研究領域において、それぞれに研究成果を挙げ、研究を完了した研究班も出ている。各班の研究が同一の方向性を持ち、総合研究として有意義な成果を挙げるために、総括班としては事務処理、研究会の設営等の実務面と、ビジョンの提言や哲学の考察といった研究面の両面で活動を続ける必要があった。 実務面では、原則として各月1回の研究サロンを8回、研究懇談会を9回、重点領域研究「文明と環境」との共催による公開シンポジウムを1回、三日間にわたる合宿方式での研究成果報告会(静岡県伊東)及び二日間の研究完了報告会(東京)を各1回開催し、それに第8回「大学と科学」公開シンポジウムの一つを分担した。全体の活動を通じて、研究参加者の関心を共通の方向へ向けるという当初の目的は達成されたものと思われる。 研究面では、「自然資源・環境制約と経済福祉の向上を両立させる科学技術文明の構想」という研究発足時からの各班共通の問題意識を収束に向かわせるため、昨年度に引き続き、地球環境問題解決には、経済成長が不可欠であるという前提のもとに、(1)科学技術の進歩を積極的に推進する、(2)エネルギー利用の効率化を図る、(3)経済社会システムを前提にして計画できる20〜30年間については積極的に成長政策を取る、(4)人類文明の歴史及び未来の発展に対して肯定的・客観的であるの四つ柱とした積極主義的立場から高度技術社会に対する展望を広げてゆくことにした。この積極主義的な立場を、資源・環境制約との調和という方向性を堅持しながら現実化するには、具体的にどのような政治過程の中で実現すべきか-これが、引き続き重点領域研究の最終年度へ向けて残された我々の課題である。
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