研究課題/領域番号 |
04211114
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
佐藤 毅 一橋大学, 社会学部, 教授 (10061095)
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研究分担者 |
安川 一 亜細亜大学, 経済学部, 助教授 (00200501)
栗原 孝 亜細亜大学, 経済学部, 助教授 (40170089)
川浦 康至 横浜市立大学, 文理学部, 助教授 (10214595)
市川 孝一 文教大学, 人間科学部, 教授 (30118608)
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キーワード | 情報化 / 大衆文化 / 情報文化活動 / 文化活動分布マップ / 人とメディアの“インタラクション" / 情報格差 / パソコン通信 / パソコン文化 |
研究概要 |
情報化と大衆文化のあり方を明らかにすることが本研究の目的であるが、本年度の研究は大きく分けると次の二つのサブテーマにしたがって行なわれた。「サブテーマI」は、電子メディア文化をふくむ大衆文化活動の社会的分布を明らかにする、いわば文化活動マップづくりのため、平成5年11月に、ランダムサンプリングによる全国の18歳以上の男女2,000を対象とする、面接調査を行い、有効回答数1,443(回答率72.2%)を得、その分析を試みた。その結果、「家庭でパソコンやワープロをよく使う」や「衛星放送をよくみる」層は職業別では自由業、管理職、事務・技術職が多く、また、年収の多さ、学歴の高さに比例してその率が多くなっていること、つまり情報格差と属性の関係が明らかになった。またテレビ番組の享受・利用に世代差が歴然とみられることも判明した。 「サブテーマII」は、三つの研究から成るが、まず(A)パソコン通信に関する調査を行なった。その結果、パソコン通信の機能として、情報入手と共に、人間関係をひろげる機能があること、また、参加志向として、「アイデンティティ志向」と「覆面志向」があることが判明した。(B)ビデオ・ゲーム行動の事例研究では、エスノメソドロジーやフレーム分析の研究系譜のなかで蓄積されてきた、相互作用分析の枠組において分析しうることを認した。(C)新聞・雑誌にあらわれた「ビデオゲーム動向」の研究では、業界の競争の激化によって、任天堂による市場シェアの独占状況がくずれてきたこと、マルチメディア化の動向、さらに「テレビゲーム」に関する肯定と否定の評価が二分したままの状況が続いていることが抽出された。雑誌では、「光過敏性てんかん」関連の記事、新作ソフト関連の記事が相変わらず見られている。
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