研究課題/領域番号 |
04213106
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村松 岐夫 京都大学, 法学部, 教授 (80025147)
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研究分担者 |
北山 俊哉 関西学院大学, 法学部, 助教授 (90214824)
新川 敏光 新潟大学, 法学部, 教授 (30216212)
草野 厚 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (20161622)
蒲島 郁夫 筑波大学, 社会工学系, 教授 (80134196)
大嶽 秀夫 京都大学, 法学部, 教授 (40083563)
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キーワード | 政治経済学 / 地域 / 地域権力構造 / 地域別経済発展 / 都道府県政府 / 国内システム / 国際システム / 生産組織 |
研究概要 |
重点領域『戦後日本形成』における「国際政治経済システムと戦後日本」班の第2年度は、初年度における国際システムと国内システムとくに地域における政治と経済の相互作用の枠組みの検討をふまえ、地域における政治経済システムの実証研究にあたった。各研究分担者は、日本の戦後を分析する枠組みとして、おおづかみな「戦後日本システム」を想定する前に、日本をいくつかの地域システムの総和として把握するアプローチがありうる、という問題意識を共有している。 大嶽は宮城県におけるヒアリング調査をもとに、それと比較対象となりうる広島県の調査を行った。草野は自動車製造業における神奈川県と広島県の比較作業を進め、また自動車産業と他の産業との比較の可能性を模索している。北山は、府県レベルでの産業政策の形成に関する研究に区切りをつけ、さらに大阪と東京の技術者出身の製造業のリーダーたちの調査を進めている。篠田は東京墨田区における中小企業の労使関係を中心に「生産する大都市」としての東京の変化と発展を研究している。新川は新潟県における農村運動を中心に、さらに宮城県などとの比較をも行っている。秋月は戦後における中央政府と地方政府の相互作用の制度化の研究をまとめ、また地域ごとに政策が中央政府の出先機関によっても差があるかどうか、文教警察および産業の分野で研究を開始している。真渕が信用金庫行政と地域経済の連動について、関西地域を中心に実証研究をほぼ終えている。これに笠京子(公募研究)の地域交通システム研究、北原鉄也(公募研究)の愛媛における地域権力者の分析をあわせ、村松および蒲島が、これらの研究の進展を見ながら、はたして戦後日本のおける地域ごとのバラエティは意味のあるものであったといえるか、外国との比較の観点からも検討を加えている。今年度は研究発表の場を5月9月12月と3回もうけて、相互関連を見いだす作業も本格的に進めた。
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