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1992 年度 実績報告書

右左社会党の統一ー55年体制形式のー断面

研究課題

研究課題/領域番号 04213206
研究機関京都大学

研究代表者

的場 敏博  京都大学, 法学部, 教授 (50135505)

キーワード日本社会党 / 左派社会党 / 政党システム / イデオロギー / 支持基盤
研究概要

まずデータ・資料の収集については、50年代の社会党についてのすでに活字になった2次的資料(新聞・雑誌記事・回想録など)は、相当に収集が進み、ほぼ期待できる水準に達したと考える。これらの資料を利用すれば、50年代の社会党の在り方を、相当詳細に記述することができるだろう。また、日本社会党を比較政治の枠組みで理解するための、先進資本主義諸国の社会民主主義政党を分析した文献の収集・整理もほぼ思惑どおり進み、日本社会党の社会民主主義政党としての特殊性を論ずる基礎が出来上がった判断している。その特殊性を一言で言えば、支持基盤における共通性と、イデオロギーにおける異質性(とりわけマルクス主義に対する態度、ならびに現存社会主義国への評価における異質性)ということになる。また、関心を共有する研究者との交流にも一定の成果をあげることができた。
しかし、社会党関係者とのインタビュー・1次資料の収集は思うように進まなかったのが実情であり、この点は、計画どおり研究が進展したとはいえない。今後は、焦点を他国の社会民主主義政党との異質性がなぜ、どのようにして生まれたのかという問題意識に置きつつ、入手した2次的資料を利用して、当時の社会党を可能なかぎり記述・分析することが研究の課題となるだろう。もちろん、インタビュー・1次的資料の収集は、今後も続けるつもりであるが、それも、上に述べた問題意識に沿って、より効率的、限定的に行なったほうが生産的だと考えている。いずれにしても、こうした研究が具体的成果として結実するならば(そして、本年度の研究によってその基礎はできたと考えている)、日本政党システムの全体としての理解に大きく前進するだろう。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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