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1992 年度 実績報告書

ベクトル磁気探査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04214104
研究機関東京工業大学

研究代表者

斎藤 正徳  東京工業大学, 理学部, 教授 (10011553)

研究分担者 奥野 光  筑波大学, 構造工学系, 助教授 (60169240)
井宮 淳  千葉大学, 工学部, 助教授 (10176505)
島倉 信  千葉大学, 工学部, 助教授 (00009721)
亀井 宏行  千葉大学, 工学部, 助教授 (60143658)
キーワードベクトル磁気探査法 / 3軸グラジオメータ / ベクトル磁力計
研究概要

本来ベクトル場である地球磁場をベクトル量として測定すれば,従来とらえられなかった地下遺構や埋納物の検出が可能となり,さらにはその大きさや形状までもが判定できるのではないかと考え,高精度ベクトル磁気探査法の開発を目指し,本年度は先ず,2台のベクトル磁力計を組み合わせて3軸グラジオメータを構成し,探査実験を行った。
3軸グラジオメータは,垂直軸上に50cmの間隔で2台のベクトル磁力計を正確に軸合わせを行って据え付けたもので,各成分上下の磁力計の差分(磁気勾配)を出力する。差分をとることにより,背景磁界を取り除き検出感度を上げることができる。
3軸グラジオメータによる測定では,各測定点での座標系が正確に一致していなければならない。そこで,垂直軸については,バブルレベルメーターを取り付け軸合わせを行った。水平面内の2軸については,もう一台据置型ベクトル磁力計を併用し,3軸グラジオメータの上方に設置した磁力計の地磁気測定出力との比較から軸の回転角度を算出し補正するという手法を採用した。
探査実験は,静岡県袋井市石ノ形古墳と同県湖西市大知婆峠癈寺にて行った。前者では古墳墳頂部で鉄製埋納物の探査を目的とし,約6m四方の領域を25cm間隔という非常に細かいメッシュで測定した。その結果4ヶ所で鉄製埋納物の可能性の高い磁気異常が検出された。同時に行った従来型の1軸グラジオメータによる探査では2ヶ所しか判読できなかったことから,3軸グラジオメータによる探査の有効性が確認された。後者では,礎石群の探査を目指したが,明確な結果は得られなかった。これは礎石と周囲の土の磁化率に差が無かったためと思われる。
また,ベクトル探査では成分によって地形の影響を受け易いものもあると考えられるので,シミュレーションによる磁場解析も試みた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 亀井 行宏,西村 康,斎藤 正徳,小松 實,石田 明夫: "3軸グラジオメータの試作と探査実験" 日本文化財科学会第9回大会研究発表要旨集. 114-115 (1992)

  • [文献書誌] H.Kamei,Y.Nishimura,M.Komatsu,and M.Saito: "A New Instrument:A Three-Component Gradiometer" ARCHAEOMETRY. 171-171 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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