研究課題/領域番号 |
04214111
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
和田 晴吾 立命館大学, 文学部, 教授 (30115969)
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研究分担者 |
菱田 哲郎 京都府立大学, 文学部, 講師 (20183577)
福永 伸哉 大阪大学, 文学部, 助手 (50189958)
新納 泉 岡山大学, 文学部, 助教授 (20172611)
上原 真人 奈良国立文化財研究所, 主任研究官 (70132743)
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キーワード | 遺跡探査 / 石造構造物 / 古墳 / 寺院 / 都城 / 石室 / 石槨 / 石棺 |
研究概要 |
本研究は、地表から行う遺跡探査法の開発と、その情報の考古学的評価法の確立をめざすものである。そのうち、わが班では、地中の埋没している石造物、あるいは石造構造物の探査に係わる研究を行う。対象はおもに古墳の埋葬施設である石室・石槨・石棺や葺石・外護列石などであるが、他に都城・居館・寺院・庭園等にともなう石造構造物なども含まれる。具体的な研究課題は、自然科学分野との関係では、(1)各種探査法の有効性を検討し、(2)各種探査法の開発に資する資料を提供するとともに、(3)各種探査法に見合った考古学的課題を具体的に提示することである。考古学側の問題としては、(1)探査情報の評価法を確立し、将来的にはマニュアルの作成にまで至ることが課題であり、(2)そのためには探査に合わせた考古学情報の整理・類型化が急がれる。また、(3)探査成果の考古学研究への活用法、(4)発掘への活用法、(5)遺跡保存への活用法の検討等も課題である。 本年度は初年度で予備調査の段階にあたるため、活動内容は以下の通りであった。 (1)次年度以降の探査対象古墳の選定、関係機関との折衝、関係古墳の現地見学等を行った。多くは各自個別に行ったが、平成4年12月には全員で、舟形石棺の直葬で知られ、探査の有力候補である福井県の主要大型古墳を踏査した。 (2)遺跡探査法の理解を深めるため、総括班が実施した平成4年9・12月、平成5年1月の講習会、および2月の公開シンポジウム・研究成果討論会議に出席した。 (3)具体的な探査としては平成5年2月に大阪府岸和田市久米田貝吹山古墳においてレーダー探査を実施した。 (4)その外、これまでに探査を行った古墳を集成し、その成果を検討するとともに、古墳の埋葬施設や墳丘の構築方法の類型化の作業を進めた。
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