研究課題/領域番号 |
04214112
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研究機関 | 東京国立文化財研究所 |
研究代表者 |
三浦 定俊 東京国立文化財研究所, 保存科学部, 部長 (50099925)
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研究分担者 |
佐野 千絵 東京国立文化財研究所, 保存科学部, 主任研究官 (40215885)
川野辺 渉 東京国立文化財研究所, 修復技術部, 主任研究官 (00169749)
山口 和夫 神奈川大学, 理学部, 助教授 (20114902)
中浜 精一 東京工業大学, 工学部, 教授 (90016410)
中條 利一郎 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (60016285)
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キーワード | 遺跡探査 / 都市遺跡 / 被熱遺構 / 埋蔵文化財 / 衛生画像 / リモートセンシング / ICP / ESCA |
研究概要 |
群馬県北群馬郡子持村に所在する遺跡の探査を行った。子持村は榛名山の麓に位置し、6世紀に二回の噴火により0.5〜2mの厚さの火山灰や軽石層の下に住居などが埋没した。幸いに根の深く張らないこんにゃくいもを耕作しているので、現在でも地下に当時の遺跡が残されている。こんにゃくいもが収穫されて畑が裸地になった1月下旬に、気球にスチールカメラや熱赤外線カメラを登載し、約100mの高度から、カラー、青、緑、赤、近赤外、熱赤外の画像を撮影し遺跡の光学的探査を行った。ボーリングによる、土壌のコアサンプリングも同時に行い、光学的探査で得られた情報との関連を調べるために、土質や水分含有量などの分析を行った。 光学的探査の結果、地中の遺跡の形と範囲を明確に捕らえることができた。また土壌の分析により遺跡のある部分の表土の含水量はない部分に比べて小さく、地表温は遺跡のある部分の方がない部分に比べて高いことなどもわかった。土壌に含まれる水分の量が土壌の温度や放射率に影響して遺跡の探査を可能にすると考えられ、含水率の違いの大きい午前中の探査が適していることが明らかになった・同じ遺跡について地中レーダーなどによる調査も行ったが、光学的探査の結果とよく一致していた。
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