研究課題/領域番号 |
04227105
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
原田 仁平 名古屋大学, 工学部, 教授 (80016071)
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研究分担者 |
塚本 勝男 東北大学, 理学部, 助手 (60125614)
梅野 正隆 大阪大学, 工学部, 教授 (50029071)
北村 雅夫 京都大学, 理学部, 助教授 (70004489)
佐藤 清隆 広島大学, 生物生産学部, 教授 (80034479)
八木 克道 東京工業大学, 理学部, 教授 (90016072)
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キーワード | 結晶成長 / 成長表面・界面 / 表面・界面構造 / カソード・ルミネッセンス / 高分解能電顕 / X線表面散乱 / フィールド・イオン顕微鏡 / 位相シフト干渉法 |
研究概要 |
本研究班は「結晶成長表面、界面構造を種々の研究手段を用いて、原子、分子レベルで解明し、結晶成長機構の理解を計る」事を目的とする。 X線散乱法を用いた研究(原田)では、表面界面からの散乱理論を整理し、本年度は成長面内に吸着した原子または分子間の相関関数が求められることを示した。またシリコン(001)表面の酸化反応に伴って結晶性(疑似クリストバライト)の界面構造が形成されることを明かにし、梅野らのFIM観察との対応のもとでその形成機構の解明が両研究室の協力のもとで進められる様になった。また、氷の結晶の表面モルホロジイーをX線を用いて調べられる事も示された。 反射電子顕微鏡法(八木)では最近特に注目を浴びているシリコン上のシリコン或はゲルマニウムのホモ、ヘテロエピタキシー成長に於けるサーファクタント効果の観察を行い多くの知見を得、比較検討のため更にシリコン上の金属の成長の観察が試みられている。 北村はカソードルミネッセンス像の観察に於て今までにない分解能を得るのに成功し、天然ダイヤモンド及び石英結晶の内部切断面を観察し、累帯構造の変化から成長の歴史をたどり天然結晶の成長機構を推察した。 位相シフト干渉法を改良して100倍の感度を得(塚本)、方解石の溶液成長における表面モルフォロジーの時間変化を観測し、結晶面上の単分子ステップの動きの溶解液濃度と温度依存性を調べた。 長鎖分子の結晶成長を電子顕微鏡で観察し(佐藤)、岩塩、マイカ結晶上で平行配向のほか垂直配向のあることを明らかにし、分子吸着の表面拡散を議論した。ポリスチレンの結晶成長過程を電子顕微鏡(泉)で観察しスパイラル成長が起こることを示し、また彦坂は成長が本質的には鎖分子の滑り拡散で起きることを明らかにした。
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