研究課題/領域番号 |
04229102
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
志村 正道 東京工業大学, 工学部, 教授 (30029409)
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研究分担者 |
田中 博 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60155158)
谷内田 正彦 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20029531)
溝口 文雄 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50084463)
北橋 忠宏 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (70029453)
安西 祐一郎 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (40051875)
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キーワード | 概念形成 / 概念モデル / 学習機能 / 帰納学習 / 説明に基づく学習 / 知識獲得 / 知的システム / 物体認識 |
研究概要 |
高次学習機構について、帰納学習システムCHAMPを開発したが、このCHAMPは、選択的帰納学習機構によって与えられた述語だけを用いてプログラムを作成し、述語が適切でない場合には述語生成機構を用いて有効な述語を生成する。ここでは、新しいヒューリスティックを提案し、論理プログラムの学習実験を行なってその有効性を確認した。また、従来の帰納論理システムを拡張し、数値、クラス階層などの様々な情報を扱える多ソート帰納学習システムISLを開発した。このシステムは、帰納論理プログラミングに制約の考えを取り入れたものである。実際の応用として、医療診療知識の帰納学習法による獲得を目的とする確率的分類木生成法を考案し、実際に患者のデータを元に実用を試み、専門医が行なうより優れた性能を有していることを確めた。行動から学習するシステムとして、ロボットを考え、与えられた自然言語コマンドが適切に実行されるためのセンサとアクチュエータの情報に関する制約不等式を、ロボット自らが発見することに成功した。言語・センサ・アクションを統合した行動の学習が可能であることを示した。次に、物体からの視覚情報に基づく学習について、実際の対象の3次元形状から高次概念を学習することを目指し、対象の面や物体幾何学的構成を理解するアルゴリズムを考案した。また、物体像における隠れ部分の形状の立体復元手法を提案し、裏側を含む3次元形状復元法を適用することにより、各物体について完全な立体形状を求めた。さらに、結果を利用して物体間の相互位置関係を導き、部分的な隠ぺいを含むシーンの物体形状及び物体配置に関する理解を可能にした。また、自然言語からの情報については、対話の中から計算機自身が知識を抽出、概念を形成する方法を考え、日本語の接続詞「しかし」の持つ制約について考察し、「しかし」を含む説明文から正しい診断規則を抽出することを可能とした。
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