研究課題/領域番号 |
04232103
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
酒井 均 山形大学, 理学部・地球科学科, 教授 (00033126)
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研究分担者 |
増沢 敏行 名古屋大学, 大気水圏研究所, 助教授 (40023858)
中屋 晴恵 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70183944)
大森 保 琉球大学, 理学部, 助教授 (00045022)
蒲生 俊敬 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (70143550)
太田 秀 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10013591)
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キーワード | 海底熱水活動 / 中部沖縄トラフ / オーシャンフラックス / 冷水湧出帯 / 熱水プルーム / メタン / 二酸化炭素 / インド洋中央海嶺 |
研究概要 |
1.目的:本邦周辺の西部北太平洋海底はユーラシア大陸、太平洋プレート、フィリピン海プレートが作り出す海溝・島弧・背弧海盆などの活動的なプレート境界によって隈どられている。これらのプレート境界に沿って点在する冷水湧出帯、熱水・火山帯に於ける物質循環像とこれがオーシャンフラックスに及ぼす影響を明らかにする事が本研究の目的である。 2.成果: (1)中部沖縄トラフ:「しんかい2000」により伊平屋凹地(CLAM site)に太田と中島がそれぞれ潜航した。昨年度と比較して熱水活動の分布や、熱水の化学組成、メタン/二酸化炭素比、炭素同位体比などに大きな変動がみられた。同海域からの熱水のフラックスを推定するため淡青丸KT93-9次航海によって海水中の熱水プルームの広がりを測定した。又1990年以降に採取された伊是名、伊平屋凹地、南奄西海丘熱水中の溶存気体成分の組成及び炭素同位体比の分析をほぼ完了し、中部沖縄トラフの炭素の98%近くが堆積物に由来するものでありマントル起源の炭素は数%以下にすぎない事を明かにした。 (2)伊豆・小笠原・マリアナ海域:水曜海山、マリアナトラフ中部の熱水域の潜航調査に参加し、マリアナトラフにて新熱水域の発見に貢献すると共に、これら地域熱水中の炭素はマントル起源のものが50%近く含まれる事を示した。 (3)東大海洋研究所白鳳丸によるインド洋中央海嶺の熱水調査(KH93-3)に参加し、三重点北部に於いて優勢なプルームを発見したが熱水域を確認するには至らなかった。
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