研究課題/領域番号 |
04233215
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松原 英雄 名古屋大学, 理学部, 助手 (30219464)
|
研究分担者 |
広本 宣久 通信総合研究所, 主任研究官
佐藤 紳司 名古屋大学, 理学部, 助手 (60192598)
野口 邦男 名古屋大学, 理学部, 助手 (10111824)
松本 敏雄 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022696)
|
キーワード | 星間物質 / 遠赤外分光 / 太陽近傍 / ロケット観測 |
研究概要 |
遠赤外波長域の[C II]線(^2P_<3/2>→^2P_<1/2>、λ=157.7μm)は星間雲の主要な冷却剤であると古くから考えられており、その観測は星間物質研究の上で極めて重要である。 本研究では、この高銀緯星間雲からの微弱な[C II]線を精度良く観測できる、スポースからの[C II]線観測装置の開発を平成3年度より行なった。これまでの研究の概今は、(1)分光素子の開発(シリコン基盤のファブリ・ペロー型干渉分光素予等)、(2)観測システムの組立・評価(測光器の製作及びその性能評安)、そして浅3)ロケット観測、及び(4)データの解析と公表、である。 観測装置を1992年2月1日、宇宙科学研究所の観測ロケットS-520-15号機で打ち上げた。飛行中観測システムはすべて順調に動作し、実際高銀緯星間雲のいたるところから、微甦(10^<-14>〜10^<-13>[W/cm^2sr])な[C II]線を検出することができた。平成4年度において、データ解析を行い幾つか興味深い新果を明らかにした。まずHI柱密度分布と[C II]線強度にはッきりと相関があるのが認められ、これから[C II]線が中性水素雲の主要な冷却剤であることを実証することができた。さらに興味深い結果ずIRASのマップや、CO線放射の分布と比較することで得られた。これらの重要な結果を論文にまとめ、現在Astrophysical Journalに拾稿中である。 平成4年度においてはさらに、高分散で波長走査型の分光器の開発を行った。波長走査用にソレノイド型電磁石の駆動機構を製作し、ダミーエタロン(可視光用)を用いて波長走査のテストを行った。またこの駆動機構を中間赤外(10μm帯)波長用分光器に応用することを検討し、家間赤外仕様のエタロンを製作した。今後このエタロンを用いて、開発を続けていく予定である。
|