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1993 年度 実績報告書

干渉計要素技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04234101
研究機関東京大学

研究代表者

坪野 公夫  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (10125271)

研究分担者 黒田 和明  東京大学, 宇宙線研, 助教授 (00242165)
大橋 正健  国立天文台, 助手 (80213833)
清水 忠雄  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90011668)
キーワード重力波 / レーザー干渉計 / レーザー安定化 / 光共振器 / 直接干渉 / リサイクリング / モードクリーナー / 防振
研究概要

今年度はパワーリサイクリングの実験、モードクリーナーの開発、3mFP干渉計の直接干渉実験の3つを重点的にとりあげて研究を行った。
パワーリサイクリングに関しては、既に固定鏡を用いたマイケルソン干渉計を用いて、最大ゲイン57倍を得ているが、これに変調法の改良などを加えて動作の安定化をはかった。また、次の段階として、固定鏡ではなく吊り下げられたミラーを用いたマイケルソン干渉計でリサイクリングを試みている。これまでに二重振り子形式の懸架装置が完成し、マイケルソン干渉計のテストを行っている。また、ファブリー・ペロー共振器を用いた場合の問題点を調べるために、3枚鏡の共振器を製作しフィードバック特性などの研究を行った。
モードクリーナーの開発も進み、既に実用段階に入った。それぞれのミラーを二重振り子で懸架したファブリー・ペロー共振器を用いたモードクリーナーが完成しているが、これを国立天文台に移設した。これを天文台の20mFPと組み合わせて光源の雑音を低減し、干渉計の高感度化を図ることが可能となっている。同時に真空中でアライメント制御をするための、モーターコントロールの研究も進み、実際に懸架装置に組み込まれた。
3mFP干渉計の直接干渉実験も大きく前進した。世界で初めて吊るしたミラーを用いた2つのFP共振器の出力を直接干渉させることに成功しているが、さらにシステムの雑音レベルを大幅に下げることが可能となった。これは直接干渉の出力をレーザー光源であるMISERに戻すことにより、光源の周波数雑音の低減が実現されたためである。これにより、雑音レベルをショット雑音近くまで減らすことができた。直接干渉実験により日本の干渉計技術は世界的にもトップレベルの水準になったといえる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] A.Araya: "Nighly Sensitive Wideband Seismometer Using a Laser Interterometer" Rev.Sci.Instrum.64. 1337-1341 (1993)

  • [文献書誌] K.Tsubono: "Projects of the Laser Interterometric Gravitational Wave Detectors in Japan" Proc.International Symposium on Neutrino Astrophysics,(Univ.Academy Press). 469-472 (1993)

  • [文献書誌] K.Kuroda: "Resonant Antenna for Monitoring Gravitational Wave Burst in Our Galaxy" Proc.International Symposium on Neutrino Astrophysics,(Univ.Academy Press). 589-589 (1993)

  • [文献書誌] K.Tsubono: "Triple-Pendulum Vibration Isolation System for a Laser Interterometer" Rev.Sci.Instrum.64. 2237-2240 (1993)

  • [文献書誌] N.Mio: "Design of a Sfabilized He-Ne Laser by Using a Thin-film Heater" Appl.Opt.32. 5944-5947 (1993)

  • [文献書誌] K.Kawabe: "Automatic Alignment Control System for a Suspended Fabry-Perot Cavity" Appl.Opt.(in press).

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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