研究課題/領域番号 |
04234108
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
藤本 眞克 国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 助教授 (90107475)
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研究分担者 |
坪野 公夫 東京大学, 理学部, 助教授 (10125271)
佐々木 明 電気通信大学, レーザー極限技術研究センター, 助手 (10215709)
大橋 正健 国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 助手 (80213833)
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キーワード | 重力波の検出 / レーザー干渉計 / ファブリーペロー共振器 |
研究概要 |
平成3年度に引き続いて、平成4年度は以下の各項目を中心に研究を継続実施した。 1.真空排気装置の設置と真空テスト:ターボ分子ポンプ3台とクライオポンプ2台をセンタータンクと連結配管中央部に設置し、リークテストののち真空テストを行なった。到達真空度はおよそ3×10^<-8>Torrで、これはOリング(バイトン)のガス放出量で説明でき、十分満足のいく真空槽と排気系であることが確認された。 2.プロトタイプ用鏡:20mFP用の鏡を検討し、基材は高性能合成石英を選定した。研磨とコーティングにより、曲率半径30mのエンド鏡については反射率99.956%で、フラットのフロント鏡については反射率98.868%透過率1.12%、ロス0.012%で納入された。 3.鏡の縣架装置の設計・製作:振子は2段振子とし、1段目の振子に磁石でダンピングをかける方式を採用することにした。実際にこのような振子を試作し、充分な振幅まで振子の共振が抑えられていることを確認した。FP共振器としてアラインメントの調整ができることが必要であり、現在2通りの方法を検討している。 4.データ収集系とネットワーク:干渉計の出力信号や真空度・地面振動等の環境データを収集する装置として、リアルタイムOSを搭載したVMEバスのデータ収集系を構築し、ソフトウェア開発を進めた。 5.20m干渉計の光学設計:500mWのMISERを光源に使い、変調法としてプレモジュレーション法を使った干渉計の光学設計がほぼ固められた。 6.量子雑音限界の理論的考察:来日中のProf.Braginsky(モスクワ大)と、重力波検出器の量子雑音限界、QND検出法、レーザー光源の量子雑音限界、機械的Q値の高い振子製作法などについての共同研究を行なった。
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