研究課題/領域番号 |
04234205
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹本 修三 京都大学, 理学部, 助教授 (40027256)
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研究分担者 |
大塚 成昭 神戸学院大学, 人文学部, 助教授 (00122242)
須藤 靖明 京都大学, 理学部, 講師 (40025466)
尾上 謙介 京都大学, 防災研究所, 助手 (10027261)
藤森 邦夫 京都大学, 理学部, 助手 (00025470)
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キーワード | 地殻ひずみ / 地面振動 / スペクトル解析 / 除振装置 / 伸縮計 / 加速度計 / 重力波天文台 |
研究概要 |
本研究は、既存の地殻変動観測室に設置されている多成分の伸縮データから、1年〜1秒(3x10^<-8>Hz〜1Hz)の範囲の地殻ひずみ変化を詳細に調べ、わが国における地殻ひずみ変化の平均的なノイズ・レベルを明らかにするとともに、高感度加速度計システムを用いた1Hz〜10^3Hzの雑微動観測を近畿および中部地域で実施し、得られたデータを総合して、10^<-8>Hzから10^3Hzにいたる幅広い周波数帯域における地面振動の周波数特性を定量的に明らかにし、重力波天文台の候補地選定や重力波検出器の除振装置の設計に必要な基礎的データを得ることを目的としており、平成4年度には、つぎの研究を実施した。 1.六甲高雄、天ケ瀬、屯鶴峯、上宝および江刺の合計5カ所の地殻変動観測室における合計10成分の伸縮計で得られた1時間データをスペクトル解析し、10^<-7>〜10^<-4>Hz(約116日〜3時間)の範囲の地殻ひずみの変化の定常的なノイズ・レベルを調べた。その結果、10^<-7>〜10^<-4>Hzの範囲内における地殻ひずみ変化の定常的なノイズ・レベルは、ほぼf^<-1>に比例して減衰すること、また、場所および成分の遠いにかかわらず、そのばらつきの範囲は1桁、すなわち、20db程度であることが明らかになった。 2.つぎに、屯鶴峯観測所の6成分伸縮計に10秒サンプリングのディジタル・レコーダーを接続し、地殻ひずみデータの収集を行なった。得られたデータのスペクトル解析の結果、地殻ひずみのノイズ・レベルは、約500秒まではほぼf^<-1>に比例して減衰していることが明らかになった。それより短周期側は、計器の分解能の限界を超えていた。 3.1〜10^3Hzの周波数帯域における近畿および中部地方の地面振動の特性を調べる目的で購入された高感度加速度計を用いた観測が上宝観測所・蔵柱観測室、大阪府・亀の瀬地すべり地および京都大学理学部構内の重力基準点において行なわれた。
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