研究課題/領域番号 |
04236109
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
鷲見 成正 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00051285)
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研究分担者 |
杉田 繁治 国立民族学博物館, 第5研究部, 教授 (40026042)
坂内 正夫 東京大学, 生産技術研究書第3部, 教授 (30107370)
中前 栄八郎 広島県立大学, 経営学部, 教授 (40034384)
石口 彰 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (10184508)
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キーワード | 感性データベース / イメージ形成 / フォトリアリズム / マルチメディア / コンピュータグラフィックス / 画像検索 / シソーラス / ピクトリアル情報 |
研究概要 |
明確な構造をもたずその内容を特定できないような不完全情報に対し、能動的アクティブな働きかけを通して情報構造の完結化をはかる処理過程が受容者側に準備されていることが示唆された。“感性"というものは、あらかじめ与えられる情報自体に内容のすべてが準備されているのではなく、受け取る側の主体との協調関係においてのみその完結化を達成し得るように設定された感覚に関するピクアトリアル情報特性と定義され得る。かかる“不完全情報"特性とその構造に関する討議を中心に、美的評価・創造性に関係する感性デザインの問題が多角的に論じられた。 計画研究a班では、イメージ情報に代わるピクトリアル情報へのアプローチが生体動作情報を素材として模索され、情報受容者側の情報処理過程におけるイメージ形成能力と感性モデリングの関係が考察された。計画研究b班では、人の感性を刺激する視覚情報の構造特性に注目し、CGと手書きの比較、モデルの精密度と視野角の影響などの観点からCGの景観評価に活用することの有効性と、新たな解析手法の開発が示された。計画研究c班では、マルチメディア情報を対象とし、感性情報を含む対象画像の抽象度を段階的に上昇させる多目的データベースモデルと、変動する感性を扱うデータベース利用モデルを加味した形のデータベースの基本構造が提案された。計画研究d班では、民族学と感性の立場から多種感性の問題が考察され、そのために必要な画像や音響データ検索システムの導入、また自由な表現をとるためのシソーラスの導入が試みられその成果が示された。 本年は初年度ということもあって、計画研究班単独のみならず他研究班との合同、また広く一般の研究者達の参加をもよびかけて3回にわたる研究集会(東京、広島・呉、大阪)を開くことができた。
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