研究課題/領域番号 |
04239101
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
花田 修治 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005960)
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研究分担者 |
福富 洋志 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (90142265)
時実 正治 立命館大学, 理工学部, 教授 (50066528)
坂 公恭 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023267)
青木 清 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70124542)
根本 実 九州大学, 工学部, 教授 (90005265)
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キーワード | Ni_3Al / TiAl / NiAl / Nb_3Al / 延性 / 強度 / 金属間化合物 / 組織 |
研究概要 |
本年度の研究成果は以下のように要約される。 1.Ni_3Alの組織制御による室温延性改善 第3元素として0.4〜0.5mol%のZr、Hfを添加することによりNi_3Al溶製材の室温延性が著しく改善された。この延性化は結晶粒界の形態変化および不純物元素の粒界偏析の制御に起因している。この結果は、Ni_3Alの組織制御が延性改善にとって重要であることを意味し、延性と高強度化を両立させる合金設計に有役な知見となる。 2.TiAl合金の組織制御による高温延性改善 (1)プラズマ回転電極法で作製した合金粉末および素粉末のメカニカルアロイング粉末をHIP処理し、TiAlとTi_3Alから成る2相微細組織を得た。これらは高温で微細粒超塑性を示すことが確認され、高温成形加工へ明るい展望を与えた。今後は超塑性加工後の組織制御が重要な課題である。 (2)溶製材の高温圧縮試験において変形条件を制御すると動的再結晶が起り、集合組織が発達することが見出され、変形による結晶格子回転が動的再結晶中も継続して進行していることが明らかにされた。 3.NiAl合金における析出硬化 Ti、Fe、Co、Crなどの第3元素を添加したβNiAl合金中に第2相を析出させることにより析出硬化の発現することが示された。 4.Nb_3Al合金の組織制御 溶製時にクラックが導入されやすいこと凝固組織が不均一に発達することから合金粉末のHIP焼結により組織制御を試みた。単相Nb_3Alは高温強度が著しく高いが極めて脆い。bcc固溶体を微細に分散させることにより靭性が向上することから、高温強度と室温での靭性をバランスさせる組織制御が必要とされる。
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