研究分担者 |
藤田 広志 近畿大学, 理工学部, 教授 (30028930)
根本 実 九州大学, 工学部, 教授 (90005265)
竹内 伸 東京大学, 物性研究所・所長, 教授 (60013512)
鈴木 朝夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (80016782)
増本 健 東北大学, 金属材料研究所・所長, 教授 (20005854)
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研究概要 |
本年度,新しく発足した重点領域研究“新高温構造材料としての金属間化合物"では,以下の研究項目について4班にわかれ研究するが,各班が,その研究目標を達成できるよう,研究全般をcoordinateし,必要な助言を与えた。以下に各班の本年度の注目すべき成果を述べる。[1]結晶構造の予測と制御 1.1Structure Map(理論):構造が安定になる物理的起源を探る試みの中で,Cu-Pt系L1_1型規則相の安定性の理解に関して大きな進展があった。 1.2Structure Mapによる結晶構造制御:Structure mapによる結晶構造制御の可能性をAl_3X(X:IV_A,V_A元素)系について検討中であるが,状態図等の基礎的知見が整備された。[2]変形と破壊のメカニズム 2.1脆性と脆性→延性遷移:金属間化合物が延性的に挙動するか,脆性的に挙動するかを支配する要因として,結晶異方性が極めて重要であることが単結晶Ti_3Alの変形挙動に関する実験等を通して明らかになった。 2.2変形機構:高融点金属のアルミナイド,シリサイド,特にTiAlの変形能,変形モード,変形組織,変形応力が,いかに組成,結晶方位,温度,変形速度に依存するかが明らかになりつつある。[3]組織設計と制御 金属間化合物の場合にも,組織の微細化,多相化が,一般に力学的物性,特に延性・靭性の改善に効果的であることが,いくつかのモデル系に関する実験から明らかになった。[4]耐環境性 4.1高温酸化・高温腐食挙動:TiAlを中心に高温酸化のメカニズムと耐酸化性改良のためのいくつかの方策が明らかにされた。 4.2環境効果:TiAlの環境脆化の新しいメカニズムが提出された。
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