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1992 年度 実績報告書

金属間化合物の高温破壊靭性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04239201
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

木村 晃彦  室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (90195355)

キーワード金属間化合物 / 破壊靭性 / 高温 / 環境効果 / 水素脆性
研究概要

平成4年度の研究計画としては、以下の2項目があげられる。
1.高温高真空衝撃試験機の開発
2.各種金属間化合物の高温衝撃破壊靭性の評価
この研究計画にそって、以下のような研究成果が得られた。
1.高温高真空衝撃試験機の開発
環境の影響を受けない金属間化合物本来のしかも高温域における破壊靭性評価のための装置として、高温高真空衝撃破断装置の開発に取り組み、その製作を完了した。本装置の最大到達真空度は約7x10^<-7>torr.であり、最高試験温度はこれまでのところ1000度Cまでとなっている。今後、真空度を1桁あげることおよび水素ガス分圧制御装置の設置を計画している。荷重及び変位を高速計測するために、サンプリングレートの速い計装器が必要であり、平成5年度研究計画に申請している。本装置の開発により高温における破壊靭性は元より、高真空中での衝撃試験(変形速度大)によって、室温近傍においても環境の影響を受けない金属間化合物本来の破棄靭性評価が可能になったと考えている。
2.金属間化合物の高温衝撃破壊特性
この装置を使用してN2_3(Si,Ti)、γ-TiAlの室温から1000度Cまでの衝撃破断吸収エネルギーを測定し、以下の研究成果が得られた。
(1)Ni_3(Si,Ti)の破断吸収エネルギーは室温から400度Cまで試験温度の上昇と共に徐々に減少し、600度Cにおいてはほぼゼロとなった。破壊様式は、室温での延性破壊から、600度Cでの劈開/粒界の混合様式へと変化した。
(2)これに対し、γ-TiAlの破断吸収エネルギーは室温から1000度Cにかけて増大した。破壊様式は室温においてはへき開割れが主であるのに対し400度C以上では粒界割れとなる。高温における劈開割れ抑制が引き起こす破壊靭性向上が認められ、γ-TiAlの破壊靭性向上のための方向付けができたと考えている。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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