研究課題/領域番号 |
04240110
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
川合 真紀 理化学研究所, 表面化学研究室, 主任研究員 (70177640)
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研究分担者 |
関根 理香 東京工業大学, 工業材料研究所, 寄附研究部門教員 (50211321)
花田 貴 東京工業大学, 工業材料研究所, 寄附研究部門教員 (80211481)
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キーワード | 分子線エピタキシー法 / 酸化物超伝導体 / 薄膜 / 結晶成長 / 表面構造 |
研究概要 |
酸化物超伝導体薄膜の原子層成長の制御成長の方法として、現状では、各原子層に対応する元素量を精密に制御し供給する方法がとられている。Bi系銅酸化物や「123」系酸化物においては、供給する元素量の制御により、原子層単位での物質合成が実現されているようである。しかしながら、現実には「各原子層に対応する元素量の精密制御」には供給量の的確な把握が必要とされ、金属元素を供給源とするMBE法においては、かなりの酸化ガス存在下で、%オーダーでの制御性を薄膜形成に要する数時間の間保持することは困難な場合が多い。供給量の的確な把握には、常時供給量をモニターする方法が考えられており、膜厚計による観測や、蒸発して来る金属ビームの濃度を直接原子吸光で調べる方法等が用いられており、それなりの成果を上げている。理想的には、薄膜表面に於て各原子層の形成に対応した情報を的確に把握し、この情報を常時モニターしつつ製膜制御することが望ましい。そこで、本研究においては、供給元素量を精密に制御し、薄膜形成する方法と、原子層形成時に得られるであろう情報を手がかりに、形成制御する方法とを検討した。 平成4年度においては、供給元素量を精密に制御し、薄膜形成する方法として、Bi系銅酸化物薄膜の低温低圧合成に引続き、「123」系銅酸化物薄膜の低温低圧合成を実現した。また、各原子層形成時の情報を手がかりとして薄膜形成する方法の例として、無限層化合物を取り上げ、チタン酸ストロンチウム単結晶表面からの成長を検討した。
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