研究課題/領域番号 |
04243101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
細矢 治夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (10017204)
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研究分担者 |
小林 久芳 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術部, 教授 (40128690)
北浦 和夫 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (30132723)
大峰 巌 名古屋大学, 理学部, 教授 (60146719)
舘脇 洋 名古屋市立大学, 計算センター, 教授 (20002115)
今村 詮 広島大学, 理学部, 教授 (70076991)
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研究期間 (年度) |
1996
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キーワード | 固体表面吸着反応 / 密度汎関数法 / 金属クラスター / 水クラスター / 分子動力学 / 高分子成長反応 / グラファイト / 生体関連分子 |
研究概要 |
1)金属表面の構造と触媒活性機構解明の精密分子軌道計算。酸化ケイ素に担持された酸化チタン触媒への酸素分子の吸着について密度汎関数法を用いて調べた。中心チタン原子の酸素配位構造と電荷が吸着の性を分配することが示された。(小林)Cu_n(n=1,2,5,13,76)という、銅クラスターの電子状態を、甲木の開発した環境ポテンシャルの方法を使って求めた。この方法には従来不可欠とされたfitting parameterが一切存在しないので、実験値の対応は極めてよかった。(舘脇) 2)水溶液中の反応やプロトン移動ダイナミックスのシミュレーション。分子シミュレーション用ポテンシャルを計算するペア-近似法を開発した。任意性のあるパラメータを含めずに、精度良く大きな系のエネルギーを高速に計算できる。溶液反応のシミュレーションに有用であることが示された。(北浦)水のダイナミックスに関して、ポテンシャルエネルギー面の特徴を抽出し、構造変化の非統計性を明らかにした。また水クラスターへのプロトン付着のダイナミックスの分子動力学計算を行い、プロトン移動の機構とそれに伴うエネルギー緩和過程のダイナミックスを明らかにした。(大峰) 3)ポリマーネットワークの電子構造を計算するための最良モデルの探索。Elongation法をMOPACプログラムパッケージと結合させ構造最適化を行った。ポリエチレン、ポリアセチレン等に適用したところ、通常の分子軌道計算の結果と極めてよく一致した。(今村)グラファイトに急速に収束するコロネントーラスの6角形にあるラベリングをすると、グラファイト格子が隙間なくタイリングできる。このトーラスがグラファイトの電子構造を近似する良いモデルであることが示された。(細矢)
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