研究課題/領域番号 |
04244106
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
吉城 肇 茨城大学, 工学部, 教授 (40044771)
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研究分担者 |
酒井 健二 東京工業大学, 理学部, 助手 (40272661)
藤井 佳子 岡山理科大学, 理学部, 教授 (20159122)
河合 武 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (20027436)
増田 康博 高エネルギー物理学研究所, ブースター利用施設, 助手 (60150009)
苅田 幸雄 高エネルギー物理学研究所, データ処理センター, 助教授 (10044744)
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キーワード | 超伝導 / 超流動 / 超冷中性子 / 電気双極子能率 / 時間反転 / 時間不可逆 / 検出器 / 偏極中性子 |
研究概要 |
実験と測定関係:超流動ヘリウムによる超冷中性子の発生が本研究課題であり、その発生は既に本グループが報告している(Phy. Rev. Lett64(1992)1323)。しかし2K以下における中性子一超流動ヘリウムの一般的な相互作用についての解析が認められた。Single phonon theoryによればone-phonon productionはほとんど温度dependenceがなくphonon absorptionは温度効果が見られなければならない。これを確かめるにはtransmissionを測定する。この結果、その温度効果はFeynman-Cohenの計算結果と合わないことが確認され、single-phonon effect以外の効果があり、それが温度依存性を変えていると考えられる。この事実は1995年秋(大阪)の物理学会年会で発表された(黄斐増28pD2)。またJoumal of Low Temperature Physicsに投稿中である。 edm測定装置の開発,製作:1994年度に引き続いて今年度もedm測定装置の開発と製作が進められた。前にも述べた通りこの測定装置は三つのぶぶんに大別される。1)第一CoolingTower。2)水平筒。3)第二Coolingtower。特に本年度は2)の組立と試験が行われた。われわれは10^<-8〜>10^<-9>gaussの解像度を目標にしている。まず外筒中にmu-metal shieldが組み込まれ、このshield効果が測定された。結果は設計値を満足するもので、中心部において10^<-4>の減衰を実現した。solenoid部分の組立と平行してmodelによる超伝導shieldの試験と測定が行われた。この結果shield内で10^<-6>gaussが存在していることがSQUIDによって確認された。外部磁場による影響も細かく調べられた。この結果を総合すれば上記10^<-8>gaussの安定度と均一性が最終磁場において実現出来るものとされた。この磁気shield効果についてはこの春の年会(金沢)で発表される(講演者Gravador)。 講演、その他:これらの経過については、国内だけでなく、とくに平成7年度には、外国において、講演が行はれた。(12月、Los Alamos、3月、Oak Ridge)。この様な計画(超冷中性子による時間不可逆性の研究)が日本で行われていることが紹介され、ともに反響は大きかったといえる。
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