研究課題/領域番号 |
04245109
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
長田 まりゑ 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80030378)
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研究分担者 |
榎本 雅俊 甲子園大学, 経営情報学部, 助教授 (70185130)
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キーワード | 作用素環 / II_1型因子環 / 部分因子環の指数 / エンドモルフィズム / 二部グラフ / ブラッテリィ・ダイアグラム / エントロピイ / 双対性 |
研究概要 |
超有限連続有限型因子環の部分因子環で、Jones指数が有限なものの構造を決定する(拡大環に於ける相対可換子環の)搭は、その主要部分が、プリンシパル・グラフと呼ばれる2色グラフになるダイアグラムにより、完全に記述される。ここでは、部分因子環の構造決定に重要な役割を果たす、エンドモルフィズムを、グラフとの関係に於いて研究した。 以前の研究に於いて、エンドモルフィズムにたいする不変量として、エントロピイを定義し部分因子環の指数、及び相対エントロピイとの関係を決定した。これら3者の関係を最もきちんとした形で決定し、しかも部分因子環の構造に大きく関わるものとして、Longo-Ocneanuのキャノニカル シフトがある。しかしキャノニカル シフトは、2-シフトであって、部分因子環にたいする情報としては、ひとつ飛びの情報しか与えることが、できない。最もよく部分因子環の構造を反映するのは、キャノニカル シフトの平方根にあたるものである。指数とプリンシパル グラフ及び相対プリンシパル グラフによりキャノニカル シフトが、何時平方根を持つことが出来るかを決定し、指数が、4以下の時には、キャノニカル シフトの平方根が存在し、その平方根が、唯一であるか否かは、相対プリンシパル グラフの形から判定出来る事等を、得た。 更に、因子環一部分因子環の共通な自己同型写像による同時接合積をとった後に表れる4つの因子環の相互関係を研究し、それらの関係に対するプリンシパル グラフ及び相対プリンシパル グラフと元のものとの関係を調べそれらの関係を、最も顕著に、表現する自己同型写像の特質を求め、因子環一部分因子環のプリンシパル グラフによるその特質の簡単な判別条件を得た。 これらの研究の続きとして、指数RのII型の部分因子環を与えるエンドモルフィズムに対して、III型(但しr=1/R)因子環の構成することに成功した。この結果は、Jonesの予想に対する解を、与えたことなり、この仕事は、現在発展しつつある。
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